折田五段 ユーチューバー棋士が歓喜の歌を披露 フリークラス脱出を決め 王将戦2次予選進出を決定

[ 2023年5月10日 19:16 ]

第73期ALSOK杯王将戦1次予選で藤原直哉七段との対局に勝利した折田翔吾五段
Photo By スポニチ

 ユーチューバー棋士・折田翔吾五段(33)が10日、大阪・関西将棋会館で、第73期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)1次予選の藤原直哉七段(57)との対局に臨み、114手で勝利した。自身初の2次予選進出を決めると共に、直近の成績を20勝10敗としたことで規定に従い、フリークラスからC級2組への昇級を果たした。C級2組へは来年度から出場する。

 「(昇級の)目がない方が気楽に指せた。1回負けると流れが変わる不安があった」。自身のユーチューブ番組で自作の歌を披露することもあり、即興で「じゅんいせん、たのしみ。じゅんい~せん、た~のしみ~」と歌詞に乗せて対局室で思いを表現した。

 20年4月に四段昇段し、以来3年。編入後10年以内にC級2組へ昇級できなければ引退という規定もあった。

 「来年度から順位戦に参加させてもらえる。長丁場の戦いを息長く戦っていきたい」。C級2組では昨年度、56人が計10局指して3人の昇級枠を争った。その10局が丸々ない、フリークラスからの卒業を「対局するのが楽しいし、ありがたい」と語り、棋士の本音をのぞかせた。

 振り駒の結果、先手は藤原。戦型は相矢倉へ進んだ。昼食休憩後、44手目△4三金右、46手目△3一角と金矢倉を完成させ、54手目、△7五歩から開戦した。74手目△8六飛の飛車斬りも飛び出し、藤原に粘り腰を与えず押し切った。「構想の立て方が難しい将棋だった。落ち着いて指せた」と昼食休憩明け、腰を落として自陣を固めた指し回しに終局後、手応えを示した。

 折田は三段時代の16年、年齢制限のため奨励会を退会した。その後は将棋講師やニックネーム「アゲアゲさん」でユーチューバー活動をしていたが、プロとの対戦成績で棋士編入試験受験資格を満たし、19年から棋士編入5番勝負に挑戦。現行制度になってからは2人目、3勝1敗の成績で合格した。

続きを表示

「美脚」特集記事

「STARTO ENTERTAINMENT」特集記事

2023年5月10日のニュース