中田宏樹八段が死去 58歳 86年度に羽生九段と勝率1位分け合う 91年王位戦挑戦者

[ 2023年2月10日 04:30 ]

 将棋の中田宏樹(なかた・ひろき)八段が7日、死去した。58歳。東京都武蔵野市出身。告別式は23日正午から東京都町田市の浄運寺会館で。喪主は母マエ子(まえこ)さん。

 桜井昇門下。1985年にプロ入り。86年度に同じ85年プロ入りの羽生善治と勝率1位(・7407)を分け合った。タイトル戦登場は1期。91年の王位戦で谷川浩司王位(当時)に挑戦したが、2勝4敗でタイトル奪取はならなかった。2019年3月の竜王戦4組ランキング戦では藤井聡太を崖っ縁まで追い詰めながら藤井が繰り出した、相手にただで銀を取らせる6二銀の「毒まんじゅう」を食らって大逆転負け。話題となった。

 口数が少なく、時折、にやりと笑うクールな外見と将棋だけでなくトランプなどでも無類の強さを誇ったことから「デビル中田」と呼ばれた。

 体調不良のため昨年9月の対局を最後に不戦敗が続き、今年2月1日付で日本将棋連盟に休場届を提出、療養していた。通算成績は770勝592敗。

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2023年2月10日のニュース