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【男優主演賞】「護られなかった者たちへ」佐藤健 流儀完徹「役を生きる」、負けず嫌い原動力に

[ 2022年1月20日 05:30 ]

2021年(第76回)毎日映画コンクール各賞決定 ( 2022年1月19日 )

窓際で夕暮れ時にポーズを決める男優主演賞の佐藤健(撮影・久冨木 修)
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 2021年(第76回)毎日映画コンクールの各賞が19日、決定した。濱口竜介監督(43)の「ドライブ・マイ・カー」が日本映画大賞に輝いた。濱口監督は併せて監督賞も受賞。男優主演賞は「護られなかった者たちへ」の佐藤健(32)、女優主演賞は「茜色に焼かれる」の尾野真千子(40)がともに初受賞。田中絹代賞には宮本信子(76)が選ばれた。表彰式は2月15日、東京・めぐろパーシモンホールで開催予定。

 初の男優主演賞に佐藤は「非常に光栄ですね。出演できたことが本当に幸運だった」と、控えめな笑顔を見せた。「俳優の力なんてちっぽけなもの。演技が評価されたというより、作品が評価されたと思ってる」と、良い作品に参加できたことこそに喜びを感じている。

 「護られなかった者たちへ」は東日本大震災から10年後の仙台で起きた連続殺人事件の真相に迫るミステリー。生活保護をテーマに据え国民を守る制度に守ってもらえない人に焦点を当てた。「生活保護のシステムや実情を詳しく知らなくて。映画化する意義があると感じた」と出演を決めた経緯を明かした。

 演じた利根は放火事件で服役し、出所したばかりの男。連続殺人の容疑者として浮上し、刑事に追われる役どころだった。「利根はとにかく真っすぐ。自分の中の正義を信じて突っ走っている。不器用だけど筋が一本通ってて、エネルギー量が高い。そういう人にしたかった」

 「役を生きる」を心掛けた。台本にあるセリフも、自分がその気持ちにならなければ口にしない。「演技をしてる時に“ここでセリフを言おう”とか思ってちゃダメじゃないですか。まず、役としての自分が生理的に気持ちいい形で演じてみる。瀬々(敬久)監督はそれを尊重してくれるタイプでした」

 口数は少なく、信頼する人以外には鋭い視線を向ける利根。「あまり意識していなかった」というが、目や表情で感情を伝える演技は見事だった。

 「仮面ライダー電王」に主演し、本格的に俳優の道を歩み始めてから15年になる。「あの時はまだ、気合入ってなかったですね」と懐かしそうに笑う。それが今、世代を代表する俳優へと成長した。

 現在のモチベーションは何か。その質問に「何でしょうねえ」としばし考え込み、「あるとすれば負けず嫌いなこと。本業は役者業なので、そこで負けたくない。一種の見えのようなものが結果的にモチベーションになってる」と答えた。良い作品を作ることこそが佐藤にとっての「勝ち」。それを求め続けている。(伊藤 尚平)

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