甲子園への道も佳境 都小山台、03年以来となる都立校の出場なるか

[ 2019年7月23日 10:00 ]

都小山台・安居院勇源
Photo By スポニチ

 夏の高校野球地方大会は各地で佳境にさしかかっている。

 東東京大会では03年都雪谷以来となる都立校の甲子園出場なるか注目が集まる。

 第1シードの都小山台だ。昨夏は東東京大会準優勝。エース安居院(あぐい)は今春都大会でも4戦連続完投で、今大会も1人で投げ続けている。学校の施設が使える時間は限られている分、自らジムに通うなど努力を重ねてきた。「やっぱり都立で甲子園に出るのは魅力」と兄も通った都小山台に進学した。

 そんな安居院らを、21世紀枠で14年センバツに出場した時にまつわる人々が支える。

 まずは当時から今も指揮を執る福嶋正信監督だ。05年に就任後、エレベーター事故で教え子の市川大輔さんを亡くす辛い出来事もあった。ある時「ふっと赤トンボが飛んできて“あれ、大輔かなあ”と」。それ以来、歴代ナインのリュックサックには赤トンボが刺繍されている。

 そして、当時のエース・伊藤優輔投手。中大を経て社会人野球・三菱日立パワーシステムズでプレーする。母校愛は人一倍。高校卒業後、中大に進学した際には大学近くのグラウンドで行われていた母校の練習試合に自転車をこいで駆けつけていた。社会人になっても時間が空けば、自ら練習がてら母校を訪れる。現役バリバリの社会人プレーヤーがそばにいる。それだけで現役には大きな刺激だ。「安居院はすごいですよ。僕が変化球のアドバイスをしたらすぐに覚えた。理解力が高い」と舌を巻く。

 もう1人は大谷里志部長。14年のセンバツでベンチ入りしていた大谷あけみ部長のご主人で、17年から部長職を務める。

 14年以降は入部希望者も増え、今は80人を越える。専用グラウンドがない中でも全員が練習できるような工夫、密度の濃くスピード感のあるミーティングが環境面の厳しさをカバーする。

 準決勝は25日。様々な人々の思いを背負い16年ぶりの快挙まで、あと2つだ。(記者コラム・松井 いつき)

続きを表示

「第101回(2019年)全国高校野球選手権」特集記事

「稲村亜美」特集記事

2019年7月23日のニュース