広島 バティ弾2発の後は安部サヨナラ弾で締め「“おーし!決めたろ!”と…完全に覇気で打ちました」

[ 2019年7月23日 22:56 ]

セ・リーグ   広島6―5中日 ( 2019年7月23日    マツダ )

<広・中>10回裏無死、サヨナラ本塁打を放ちナインと抱き合う安部 (撮影・奥 調)
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 広島の安部友裕内野手(30)が中日戦(マツダ)の5―5で迎えた延長10回に逆方向の左翼スタンドへ劇的なサヨナラアーチを叩き込み、チームに2試合連続のサヨナラ勝ち、またも自力V消滅回避となる今季5度目の4連勝をもたらした。

 3回にバティスタの先制22号ソロで先制しながら先発投手のアドゥワが5回途中5失点KOされ、1―5と4点ビハインドのまま終盤へ。6回の無死満塁、7回の無死一、二塁をともに無得点で終わった広島打線だったが、この日も最後まで諦めなかった。8回に安部の併殺打の間に1点を返して3点差に追い上げると、9回には2死二塁から菊池涼の左前適時打でさらに2点差。バティスタがこの試合2本目となる起死回生の23号同点2ランをバックスクリーン左へ叩き込み、延長戦へと持ち込んだ。

 そして迎えた延長10回。先頭で打席に入った安部はこの回からマウンドに上がったばかりの7番手・祖父江が投じた1ボールからの2球目、外角直球に逆らわずバットを振ると、打球はぐんぐん伸びて左翼スタンドへ。ボールの行方を見届けた安部は右拳を高々と突き上げてダイヤモンドを一周すると、ホームで祝福のウォーターシャワーを受けてびしょ濡れになりながらチームメートたちと次々に抱き合い、劇的な勝利の味を分かち合った。

 「最高で~す!」とお立ち台で雄たけびをあげた安部は逆方向へのサヨナラ弾に「レフトにホームランを打ったことがなかったので、まったく分からなかったんですけど、遅くまでこうやってグラウンドに残っていただいたファンのおかげでこうやって打つことができました。ありがとうございます」と選手同様に諦めなかった鯉党に感謝。

 それまでの打席ではチャンスに打つことができず、4打数ノーヒットで迎えた5打席目での劇弾に「満塁で回ってきた時にも三振しましたし、次の得点圏でもゲッツー。チームに1点は入ったんですけど納得いかなかったので。バティスタが打った瞬間“おーし!決めたろ!”という気持ちで。準備はしてました」と興奮気味に振り返った。

 前カードの巨人戦では3試合連続の劇的勝利で首位を3タテ。しばらく鳴りをひそめていた“逆転のカープ”が戻って来た。「選手が一番悔しい思いをしてますし、もどかしい思いもある中で毎試合こうやって熱く応援していただいているファンの皆さまがいるので、その皆さんのためにも、笑顔のためにも勝ちたいという気持ちで毎試合臨んでいます」と安部。勝負の夏に向け「とにかく1戦必勝で。その気持ちで選手は戦っていますので、連敗が続いたりとか悔しい苦しい時期もありますけど、選手も前向いてやってますんで、応援よろしくお願いします」とチームを代表してコメントすると「きょうは完全に覇気で打ちました!ありがとうございます!」と自身の決め台詞でお立ち台を締めくくった。

 なお、安部のサヨナラ弾は2017年9月5日の阪神戦(マツダ)でドリスから放ったサヨナラ2ラン以来2年ぶり2度目。サヨナラ打は自身3度目となった。

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