【兵庫】加古川西、進撃止まらず 29年ぶり8強 指揮官「常に挑戦者として」

[ 2019年7月23日 13:21 ]

第101回全国高校野球選手権 兵庫大会5回戦   加古川西7―6飾磨 ( 2019年7月23日    姫路 )

力投を続ける加古川西・藤原(右)
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 力のかぎり、心のかぎり――。兵庫大会に旋風を巻き起こしている加古川西の進撃が止まらない。優勝候補の一角だった報徳学園、市尼崎を連破した普通科公立校。古豪・飾磨との接戦を制し、4強入りした90年以来、29年ぶりとなるベスト8へと駒を進めた。

 学校近くを流れる清流・加古川をイメージした鮮やかな水色のアンダーシャツとストッキングが、夏の日差しに映えた。70年代から半世紀近く変わらない特徴的なユニホーム。74年の決勝進出、90年の4強入り当時と同じ「戦闘服」に身を包んだ加古川西ナインが、懸命に白球を追った。

 137球完投勝利を挙げた21日の市尼崎戦から中1日でのマウンドとなった先発・藤原俊吾投手(3年)が、投打に躍動した。前回登板からの疲労は、高砂市内の治療院で酸素カプセル2時間のケアを施し、最善の準備を尽くして臨んだマウンドだった。

 序盤は「変化球の制球に苦しんだ」と振り返ったように、軸球の一つであるカーブの制球が定まらなかった。それでも果敢に投じ続けることで、試合の中で微調整を進めた。そのカーブを、最速140キロという直球、切れ味鋭いカットボールに織り交ぜて緩急を操り、飾磨打線に的を絞らせなかった。

 2点を追う5回にはバットでも存在感を示した。無死満塁から左中間を真っ二つに割る3点二塁打を放ち、試合を引っ繰り返した。「4番の高見が良い打者なので、とにかく回そうと思いました」。結果的に決勝打をなった一打をあどけない表情で振り返り、笑みを浮かべた。

 主将も痛みに耐え、チームを引っ張った。4番・高見心太朗捕手(3年)は市尼崎戦で痛めた左膝痛を抱えながら、5回無死二塁で右翼線へ適時二塁打。守っても懸命なリードとストップで先発・藤原を支え、「同じ公立には負けられません」と汗をぬぐった。

 昨秋の新チームから指揮を執る山本陽平監督は社高出身。母校で薫陶を受けた機動力野球を加古川西にも採り入れ、強豪校に引けを取らないチーム力を養った。「常に挑戦者として、ぶつかっていくだけです」。次なる戦いへ向け、指揮官は前を向いた。(惟任 貴信)

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