オリックス・田嶋 悩み抜いてトンネル抜けた 約1カ月ぶり白星に「苦い経験もいつか思い出に」

[ 2021年6月12日 20:06 ]

交流戦   オリックス3―2広島 ( 2021年6月12日    京セラ )

<オ・広(2)>先発の田嶋(撮影・坂田 高浩)
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 長いトンネルを抜けた。オリックス先発・田嶋大樹投手(24)が5回4安打無失点の好投で5月8日ロッテ戦(ZOZOマリン)以来の3勝目をマーク。1カ月以上、遠ざかった白星を手にし「自分の技量に関してはホッとしているが、まだまだこれからどうなるか不安は多少ある。でも、こういう苦い経験もいつか思い出になるんだろうなと。しんどかったですよ。1カ月長いですね」と笑顔だった。

 心の安定が好投につながった。前回登板の6月5日中日戦(バンテリンドーム)で4回4失点降板。自身3連敗を喫し「また試合を壊した。ダメだな。いる意味あるのかな」と心が折れかかった。しかし苦しい時に周囲から救いの手がたくさん伸びてきた。

 「この1カ月苦しい状況で結構、自分で抱え込んでいたのですが、トレーナーさんとか裏方さんが僕の心の支えとか、温かいことを送り続けてくれた。これだけ、周りの人に支えられていたということに気付けて、これだったら、もう少し楽に行こうかなと。そんなに考え込んでマウンドに上がらなくても大丈夫だと思えた」

 中日戦後には母からも「久しぶりに走者の姿を見たよ」と連絡が来た。マウンドでは孤独ではない。チームメートはじめ、スタッフや家族も一緒に戦い、投げてくれている。かけがえのない存在を改めて感じ、迷いは消えた。吹っ切れたように最速147キロ直球を勢いよく投げ込み、スライダー、カットボール、カーブなど変化球も駆使。安定して広島打線を封じた。

 もちろん、この日の投球に満足しているわけではない。

 「野手の方、中継ぎ陣、今日は本当に感謝しかない。僕は何もやっていない感じ。5回しか、投げてないし。でも僕の経験からしたら、5回を投げられたのは凄く大きなことで、次につながるかなと思いました」

 田嶋の復調を信じ続けた中嶋監督にとっても待ちわびた白星だ。「何とか取り返そうとする姿が必要。何とかしようという姿を見せてくれたら、僕は我慢できます」と話した。山岡、山本、宮城と計算できる先発投手陣の中に田嶋も加わりつつある。11年ぶり交流戦優勝を決めたオリックス。シーズンに向けても展望は明るい。

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