混セは「勝負の9月」へ 原巨人は立て直せるか

[ 2019年8月8日 11:44 ]

<中・巨16>5回、選手交代を告げる原監督(撮影・森沢裕)
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 予想外だった。首位の巨人がここまで失速するとは思わなかったし、ここまでDeNAと広島が一気に追い上げるとは思っていなかった。あっという間に三つどもえの状態。「勝負は9月」という声も聞こえてきた。

 巨人の落ち込みぶりから振り返る。前半戦を独走し、後半戦も7月15、16日と連勝スタート。両リーグ最速で50勝に到達し、貯金を今季最多の19として2位・DeNAとのゲーム差は10・5もあった。「明日にも優勝マジック点灯」という状況だったが、そこから4連敗、1勝挟んでまた4連敗、さらに2勝挟んで6連敗を喫した。

 元々、先発陣の駒不足は否めない。追い打ちをかけるように、リーグトップの11勝を挙げている山口が右肘周囲の筋肉の張りで離脱した。守りでは正捕手の炭谷が右手人さし指骨折で抜けたのも痛恨だった。岡本の不振も大きい。さらに、前半戦の快進撃に貢献した桜井、大城、若林ら若手の勢いも衰えてきた。4年間優勝から遠ざかっており、まだまだ「発展途上」のチームでもある。前半戦では原監督が動いて勝った試合も多かったが、それもなくなってきた。

 頭をよぎったのは、原第2次政権の初年度となった06年だ。開幕ダッシュに成功して首位を快走したが、6月、7月に大型連敗を繰り返し、優勝戦線から脱落した。当時は、選手を入れ替え始めた時期。本当のチーム力はまだなかったが、5年ぶりとなった翌07年の優勝につなげた。現在のチームは優勝を経験している選手が少ない。レギュラー野手では丸、炭谷ら移籍組を除けば、坂本勇、亀井くらいか。だからこそ、原監督も「優勝経験」を欲した。ソフトバンクと交流戦優勝を争ったときは「優勝の懸かった一戦は、このところジャイアンツがあまり経験していない。選手、チームの技、力の見せどころ」と鼓舞した。敗れはしたが、「経験値」は上がった。

 シーズン終盤になればなるほど、重圧がかかる。無論、優勝争いを何度も経験しているチームは強い。そういう意味では、リーグ3連覇中の広島は経験値が圧倒的に高い。DeNAも16、17年は3位でクライマックスシリーズを戦い、17年には日本シリーズにも出場している。その2球団を相手に、原巨人は逃げ切れるか。(記者コラム・飯塚 荒太)
 

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