【歴代番記者が語るイチロー】人柄に感銘「一体どこまで気を使ってくれる人なんだ」

[ 2019年3月23日 08:30 ]

イチロー引退

09年、大リーグ新記録の9年連続200安打を表彰されるイチロー(中央)
Photo By 共同

 【浮田 圭一郎】私は15年に野球記者から教師に転身した。きっかけは、イチロー選手との出会いにある。記者時代は、彼が一試合を通じて本当に伝えたいことは何なのかを常に考え、緊張感漂う囲み取材に臨んでいた。取材を重ねるうちに彼の野球に向かう姿勢を若者に直接伝えたいという気持ちも生まれてきた。イチロー選手の記者を育てるという強い思いが、私の人生を大きく変えてくれたと今も感謝している。試合までのタイムマネジメント、目標達成からの逆算、常に人から見られている意識…。この点は野球でなくとも、全ての生徒に共通する部分だ。

 2年前の夏、新婚旅行でマイアミでの試合観戦に訪れた際、試合前にもかかわらず観客席まで来てくれた。「教師やってんだよね。ちゃんと正確に俺のこと伝えてよ」と励ましの言葉をもらい、妻には「初めましてイチローです」と謙虚にサラリと頭を下げた。当たり前のことかもしれないが、「一体どこまで気を使ってくれる人なんだ」と変わらない人柄に感銘を受けた。

 9年連続200安打の大リーグ記録を打ち立てた09年には、独占取材に応じてくれた。「これからは見ている人をハッとさせていきたい」との言葉通り、最後までその信念を貫いた姿に、心からの喜びを感じている。(07~11年マリナーズ担当、現岡山県立和気閑谷高校野球部長) 

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