【関西大学野球の新星】神院大・加田悠真投手(明石商)地元で実現させる“神宮”“二刀流”二つの夢

[ 2019年3月23日 12:09 ]

抜群の身体能力と野球センスが二刀流の実現性を感じさせる神院大・加田
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 自らの力でチームを初の神宮に導く。神戸学院大の加田悠真投手は、数々の強豪校から誘いがある中、地元・兵庫でプレーすることを選んだ。

 「野球をやるからには試合に出ることが大事。自分が必要とされているチームで、エースや打者として勝たせたいと思いました」

 神戸学院大は2度のリーグ優勝こそあるが、大学野球の聖地・神宮行きの切符を手にしたことはない。チームに初出場をもたらすという使命は、明石商時代と重なる。1年秋からベンチ入りし、2年夏はエースとして兵庫大会準優勝。3年夏の西兵庫大会は背番号3ながら、主戦として夏の甲子園初出場を果たした。

 「人生で一番うれしかった瞬間です。全てを懸けていたので」
 苦難の末につかんだ聖地のマウンドは、あっけなく終わった。1回戦の八戸学院光星戦に先発し、1回1/3を4失点で降板。「アドレナリンでなんとかなるかと思ったんですけど」と苦笑いで振り返る。登板過多がたたったのか、2年冬に左肩を痛めたまま投球を続けていた影響もあり、本来の投球ができなかった。それでも、故障を抱えてしまった後悔は全くない。「あんないい経験をさせてもらったので」と、野球人生の貴重な1ページとして心に残る。今春の選抜大会に出場する後輩たちには「宮口に中森といった、いいピッチャーが揃っているので期待している」と、自らは達成できなかった聖地1勝を託した。

 神戸学院大の伊与田健吾監督が投打二刀流を示してくれたことも進学の決め手になった。加田が高校1年の時から注目していたという指揮官は「もし、肩の状態がダメでも、野手として使いたい」と素質に惚れ込み、今年は一塁手として競わせる方針。高校2年になる直前、17年3月の練習試合では、直後に選抜大会を制する大阪桐蔭を完封したほどの怪腕。肩の状態が戻れば、投手として育てようと考えている。

 抜群の身体能力と野球センスが二刀流の実現性を感じさせる。本来は右利きで、小5の時に父から「野球を続けるなら左投げが有利」と言われて左投げ左打ちに転向。シャドーピッチングを繰り返してフォームを身につけた。今でも右投げで50メートルは可能だと言い、右でしか投げられないというハンドボール投げは学年トップの数値を叩き出したこともある。右から左に変えた投手は、昔なら「巨人の星」の星飛雄馬、最近なら「MAJOR」の茂野吾郎。メジャーの二刀流・大谷翔平に憧れる左腕は、漫画の主人公のような活躍を目指し、まずは野手として出場機会をうかがう。

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