シャンプーハットてつじ 「神VS神」 王将戦第2局を展望 シリーズを羽生の4勝3敗と予想

[ 2023年1月22日 10:00 ]

<第72期王将戦 第2局第2日>山水館入り口でポーズをとるシャンプーハット・てつじ(撮影・岸  良祐) 
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 将棋普及指導員の資格を持つお笑い芸人シャンプーハットてつじ(47)が第72期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負を展望した。藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋聖を含む5冠=に羽生善治九段(52)が挑むタイトル戦初対決を「神VS神」と表現。21、22両日、大阪府高槻市「摂津峡花の里温泉 山水館」で指される第2局は藤井の先勝で迎えるが、シリーズを羽生の4勝3敗と予想した。

 まず指摘したのは、両者を物語るエピソードだった。

 藤井は2019年、ファンとの交流イベントに登場。棋士仲間とともに「将棋の神様に願いごとをするなら?」という質問をぶつけられた。

 「対局を全て勝ちにして」「現役をあと30年やらせて」。他の棋士らがある程度、想像の範囲内ともいえる回答を並べる中、藤井だけが「一局、手合わせをお願いしたい」と語った。この逸話を聞いて、てつじは「より強い相手を探している」と解釈したという。

 一方の羽生に関しては、全7冠(当時)を独占した1996年のような全盛期の頃の次の逸話を挙げる。「駒と駒が本格的にぶつかる前に“負けました”と。ご自身が強すぎて、駒がぶつかった後、どう指しても負けると分かってしまった」。両者に共通する、将棋の真理を追究する姿勢に感じ入ったという。

 「お互いが神に近い棋士同士。藤井さんは神(羽生)と指したいという夢がかない、羽生さんは100期を達成すれば神になれる。決着局の投了の瞬間が見逃せません」

 次代に語り継がれるであろう黄金対決の勝者が決まる瞬間。「藤井さんの手が震えたり、羽生さんの駒音がいつになく高かったり。昼食メニューとかより、指し姿に注目が集まるべき7番勝負」とその意義を読み解いた。

 勝敗は「羽生さんの4勝3敗」という、藤井が20年度棋聖戦から継続するタイトル戦11連覇が止まるとの大胆予想。前期まで7年連続、本紙に語った展望のうち、勝敗予想にまで踏み込んだ過去4回は前回(渡辺明王将=当時=の防衛とした)で初めて外れた。失地回復に値するその行方にも注目が集まる。

 ○…2021年、アマ三段などを条件に筆記と面接で合否判定する連盟公認のインストラクター資格「普及指導員」に合格したてつじ。自身のユーチューブ「てつじTV」では「炎の将棋三段への道」と銘打って、久保利明九段(47)、都成竜馬七段(32)らに挑んでいる。最も最近あげた動画では、伊藤真吾六段(40)に挑戦。「一杯指してるので見てほしい」と独自の普及に取り組んでいる。

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