「どうする家康」於大の方“悪魔のささやき”ネット話題!松嶋菜々子が語る母子再会の舞台裏「直球の言葉」

[ 2023年1月22日 20:45 ]

「どうする家康」於大の方役・松嶋菜々子インタビュー(上)

大河ドラマ「どうする家康」第3話。愛息・松平元康(松平元康)と16年ぶりの再会を果たした於大の方(松嶋菜々子)だったが…(C)NHK
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 嵐の松本潤(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「どうする家康」(日曜後8・00)は22日、第3話が放送され、主人公・松平元康(のちの徳川家康)が生き別れた母・於大の方と16年ぶりの再会を果たした。於大役で21年ぶりの大河に挑む女優・松嶋菜々子(49)に撮影の舞台裏を聞いた。

 <※以下、ネタバレ有>

 「リーガル・ハイ」「コンフィデンスマンJP」シリーズなどのヒット作を生み続ける古沢良太氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ62作目。弱小国・三河の主は、いかにして戦国の世を生き抜き、天下統一を成し遂げたのか。江戸幕府初代将軍を単独主役にした大河は1983年「徳川家康」以来、実に40年ぶり。令和版にアップデートした新たな家康像を描く。古沢氏は大河脚本初挑戦。松本は大河“初出演”にして初主演となる。

 第3話は「三河平定戦」。故郷の三河・岡崎へ戻った松平元康(松本潤)は、打倒・織田信長(岡田准一)を決意するが、弱小の松平軍は全く歯が立たない。一方、今川氏真(溝端淳平)は援軍をよこさず、本多忠勝(山田裕貴)らは織田に寝返るべきだと言い始め、駿河・駿府に瀬名(有村架純)を残す元康は今川を裏切れないと悩む。そんな中、伯父の水野信元(寺島進)が岡崎城に“ある人”を連れて来る。それは16年前に生き別れた元康の母・於大の方(松嶋菜々子)だった…という展開。

 於大は久松長家(リリー・フランキー)と再婚している。

 元康「母上…」

 於大「ご立派になられて」

 2人きりの時間。

 於大「変わっておらぬ。母はここが好きでありました。昨日のことのように覚えています。この城に嫁いだ日のこと、小さなそなたを、この手で抱いた日のこと」

 元康「(於大の手を握り)元康、母上のことを、心の中でずっと、お慕いしておりました」

 於大「母も、そなたを思わぬ日はありませんでした」

 元康「母上…」

 於大「(抱擁し、耳元で)今川と手をお切りなさい。今川はもうおしまいです」

 元康「母上…」

 於大「そなたは、信長様には勝てません。(部屋の端から中央へ、白湯を飲む)信長様は松平と対等に結び、三河をそなたに任せてくださると、そう仰せです。この上ないありがたいお話でございましょう」

 元康「母上」

 於大「母も、そなたをそばで支えましょう」

 元康「(於大に近づき)母上!私の妻は、今川御一門衆であり、駿府には今も、私の妻と子どもがおります」

 於大「それが…それが何だというのです」

 元康「(膝をつき)私が今川を裏切れば、妻と子はどうなるのか」

 於大「それが何だというのです!つまらぬことです」

 元康「…何ですと」

 於大「そなたの父上は、かつて尾張におったそなたを見捨てました。恨んでおいでか。わたくしは、たいそう立派なご判断であったと思います。主君たる者、家臣と国のためならば己の妻や子ごとき平気で打ち捨てなされ!」

 元康「…出ていかれよ。今すぐ出ていかれよ。(立ち上がり)出て行け!」

 於大「(立ち去り際)そなたを助けている吉良義昭殿を攻め、所領を切り取られよ。それが信長様への返事になる」

 元康「わしの敵は水野じゃ!信長じゃ!わしは今川の家臣じゃあ!」

 SNS上には「於大の方、戦国時代の母は強し」「於大の方、予想に反して強いお方だった。元康を説得する時の目力が凄かった」「於大の方こと松嶋菜々子様がさすがの貫禄だった」「優しい母上からの松嶋菜々子さんの演技の振り幅に圧倒されました!」「悪魔のささやき」「善行と悪行、英雄と悪魔。どちらをも含めて人格となる。恨んでおいでか?真に迫りますね」などと驚きや称賛の声も。反響を呼んだ。

 感動の再会から一転、愛息への叱咤激励。松嶋は「私が考える於大さんとしては、松平家を継ぐ息子に、そして、この世を安寧の時代につくり上げていく息子に育てなければという思いで生きているので、台本を読んだ時、今回の台詞はそれほどきつい言葉には感じませんでした。産んで間もなく生き別れて、人質に取られた時を経ての再会なので、息子に何を伝えるために来たのかということが明確で覚悟を持っていたと思います。息子への期待度が大きいので、とにかく本人に響くように直球の言葉が出たんじゃないでしょうか」と今作の於大像を解釈。

 台本上は台詞の応酬だが、空間を広く使った一連のシーンに。「どの台詞で目を見るのか、立ち止まるのか。どの台詞で正面に回るのか、後ろからなのか。2人の気持ちを表現しやすいプランを、村橋(直樹)監督や松本さんとリハーサルから練っていきました。母子の再会も感動的なんですけど、すぐ息子に決断を迫るというところが古沢さんの脚本の展開の面白さだと思います。ほんわかした雰囲気から厳しい言葉を掛ける。1シーンの中に大事な要素が2つ、於大さんのキャラクターも2つ詰まっていて、非常に濃いやり取りになったと思います」と手応えを示した。

 今後も要所要所に登場。「物静かだが芯の強い女性」をイメージしていたものの、第2話(1月15日)のポーズ付き虎の鳴き真似「ガオー、ガオー、ガオー」のように「なかなか弾けていまして(笑)、現場でも『もっと』とお願いされて(笑)。そういうシーンは中途半端がよくないので、思い切り演じることを心掛けています。ただ、やはり時代劇なので、言葉遣いや所作は大事に、現代に振れすぎないように、バランスを肝に銘じています。これから時々出てくる度に弾けているかもしれませんが(笑)、それも楽しんでいただけたらいいなと思います」と予告した。

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