「七色の声を持つ」向井政生さん がん手術後もTBS公式インスタに登場、ラジオドラマにも挑戦

[ 2023年1月22日 22:50 ]

TBSの向井政生アナウンサー(C)TBS
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 TBSアナウンサーの向井政生(むかい・まさお)さんが21日午前、がんのため都内の病院で死去した。59歳。神奈川県出身。2019年11月に顎下腺(がくかせん)がんが見つかり、手術を受けたことを公表していた。

 顎下腺がんが見つかったのが2019年11月。それ以前からTBSの公式インスタグラムに「七色の声を持つ男」や「新人アナウンサーの講師役」としてコラムを自ら投稿したり、後輩アナとの写真がアップされたりしていた。そして、がんによる手術を公表後もナレーションやラジオの仕事に力を入れていた向井さん。2021年11月15日には「毎年恒例のTBSアナウンサーによる目の不自由な方向け朗読会 今年も去年に続き、スタジオ収録したものが日本点字図書館に所蔵され、登録会員の皆さんにお楽しみいただきます!5人のアナウンサーが担当しますが、収録のトップバッターは向井政生アナウンサー。作品は森見登美彦著『走れメロス』。太宰治の名作のパロディで、コミカルな短編小説です。登場人物によって7色の声を使い分ける向井アナウンサーの職人芸は今回も圧巻でした!」との投稿とともに向井さんのラジオブースでの写真もアップされていた。

 その1年前となる2020年8月16日には高畑百合子アナ、国山ハセンアナ、宇内梨沙アナとともに朗読劇でラジオドラマに挑む向井さんの姿も。がんの手術後、闘病しながらもアナウンサーとして現場に立つ向井さんの姿が、そこにはあった。

 向井さんは、早大第一文学部卒業後の1988年にTBS入社。スポーツ担当をへて、ニュースを中心に出演していた。近年はラジオドラマや、「Nスタ」「報道特集」などの報道番組のナレーションに力を入れていた。関係者によると、昨年初夏ごろまで仕事をしていたが、その後は療養のため休んでいたという。

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