木村拓哉 蜷川幸雄さんが「一度もこっちを見てくれない」舞台稽古の悔しさ…人知れず涙も

[ 2023年1月22日 22:43 ]

木村拓哉
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 俳優で歌手の木村拓哉(50)が、22日放送のTBS系「日曜日の初耳学」(日曜後10・00)に出演し、自身の俳優人生の転機になった作品について語った。

 平成の連続ドラマの視聴率トップ10は全て自身の出演作というヒットメーカーの木村。インタビュアーの林修氏から「ターニングポイントになった作品て何ですか?」と問われると、木村は「1989年の舞台で、僕は台本というものを初めて手にしたので。経験していなかったら、たぶん(芸能活動を)やっていないと思います」と答えた。

 木村が挙げた舞台は、蜷川幸雄さんが演出した「盲導犬」。まだ当時17歳だった。「エンターテインメントを楽しんでいる側だった時は、楽しいか楽しくないかだけじゃないですか?見ている側は。それを作るという側の必要なカロリーというのを初めてそこで学ばせていただいた」と話した。「舞台上でお客様から拍手をいただいた時、すげえことやってるんだなというのを初めて体感して。それでやっとスイッチが入った感じですかね」とも振り返った。

 稽古では悔しいことの連続だったという。「演出家が蜷川さんだったからかもしれないけど、弱肉強食な世界というのもそうだし。舞台稽古ということで行ってるんですけど、蜷川さんが台本を開いて、今やっている場所をずっと目で追っているんですけど、一度もこっちを見てくれないんです。たぶん、届いていないんです。自分がやっていることが」と明かした。

 結局、自分を見てもらえないまま1日が終わったという。「その日、終わるんです。お疲れさんって、稽古終わっちゃって」。自身の無力さを痛感し、トイレで涙したこともあったが、そんな時に個室の外からノックが。「“トイレの中で感傷的になってるんだろうな”というのを、全て見透かしている桃井かおりさんとかが、コンコンコンコン!って。“いつまで入ってるのさ!”って」。木村はティッシュで涙をふいて個室を出て、「何でもないです」と応じたといい、林氏を驚かせていた。

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2023年1月22日のニュース