金本監督 “懲罰続投”藤浪に全勝指令「前半とは真逆の成績を」

[ 2016年7月18日 07:10 ]

練習を終え、引き揚げる金本監督

 プロ野球は18日から後半戦が始まる。阪神・金本知憲監督(48)は17日、甲子園球場で全体練習を指揮し、藤浪晋太郎投手(22)に対して「全勝するくらいの気持ちで行ってもらわないと」と指令を出した。先発陣の中核として期待しながら前半戦は4勝(5敗)という不本意な成績で折り返し。猛虎の逆襲には若きエースの奮起が必要不可欠だ。

 リーグ戦再開を翌日に控えた金本監督は前半戦の先発投手陣を「ボチボチ、80点くらいじゃないかな」と振り返った後、「藤浪以外は」と付け足した。その上で期待を込め、厳しい要求を突きつけた。

 「もう、ホンマに全勝するくらいの気持ちで行ってもらわないと。残り(登板機会は)11~12回かな。まあ投手って投げるたびに全部勝つつもりで行ってくれているとは思うけど、エンジン全開で、前半とは真逆の成績を残してもらわないと」

 昨オフのイベントでは冗談交じりに「21勝0敗」をノルマに掲げるほど大きな期待を寄せ、エース格の働きを計算していた。だが、フタを開けてみると…。前半戦15試合に登板して4勝5敗、防御率3・46。メッセンジャー、能見が実績通りの貫禄を示し、岩貞が期待以上の結果を残す中、期待とかけ離れた投球を続ける藤浪に、物足りなさを感じた。

 だから心を鬼にして、愛のムチも振るった。8日の広島戦(甲子園)では精彩を欠いた右腕に8回161球を投じるまで交代を許さない“懲罰続投”を命じた。こんなものじゃないはず―。奮起を促すためにも、手を打つ必要があった。

 もちろんアフターフォローも怠りない。前半戦終了後、ともに球宴に出場。2日間、同じ時間を共有する中で話し合う時間は十分にあった。そこで改めて指揮官の口から懲罰の真意、期待が語られ、ハッパも掛かったであろうことは想像に難くない。その経緯を経ての「全勝指令」だ。

 球宴での登板を考慮されて全体練習を休養した藤浪本人も金本監督の心の内は分かっている。前日16日に“祭り”が終わった後、「借金もいっぱいあるし、自分自身もしっかり返せるように頑張ります。後半戦でしっかり勝たないと2桁に届かない。2桁が目標ではないけど、1つの目安になるので、しっかり頑張ります」と一足早く監督指令に呼応する形で巻き返しを誓っていた。後半戦初登板は22日の広島戦(マツダ)。首位封じから「全勝指令」に挑む。

 広島に14・5差の5位からの再スタート。金本監督は胸の内を漏らした。「投げるのは選手だし、打つのも選手だし。いくら俺が巻き返そう―という気持ちを持っても、一番、持たないといけないのは選手だからね」。エースの奮起を望み、残り56試合へ視線を向けた。 (惟任 貴信)

 ≪金本監督の藤浪○○指令≫

 ★天敵ビシエド抑えろ 今季初の中日戦登板前日の5月2日。虎投が被打率・538、5本塁打、11打点とやられっぱなしのビシエド封じを厳命。「打者の調子を崩すことも、エースの役割の一つ」の期待に応え、3打数無安打に打ち取る。

 ★“前半以上”がノルマ 6月23日、シーズン中間地点の71試合で4勝3敗の藤浪に「単純に計算しても年間8勝。そんな数字で終わるわけもなし」と、過去3年連続2桁勝利の実績に照らし合わせ、巻き返しを期待。

 ★責任持って最後まで投げろ 7月8日の広島戦(甲子園)初回失点を繰り返す藤浪に怒り心頭。「10点取られても(最後まで)投げさせるつもりだった」と8回161球の“懲罰続投”。チームは同日、自力Vの可能性が消滅。

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