【静岡】常葉菊川、快勝発進 プロ注目・栗原健は46号ソロ

[ 2016年7月18日 14:11 ]

第98回全国高校野球選手権静岡大会1回戦 常葉菊川10-0磐田北

(7月17日 掛川)
 1回戦残り24試合が行われ、ノーシードの優勝候補・常葉菊川が3本塁打を含む13安打で磐田北から10点を奪い快勝発進した。プロ注目のスラッガー栗原健中堅手(3年)は6球団のスカウトの前で右越えに高校通算第46号ソロ弾。18日は3連覇を狙う静岡高などシード勢が登場、2回戦16試合が予定される。

 夏だ、祭りだ、栗原だ!!満員のネット裏から一塁側内野席がどよめいた。2回。先頭打者として真ん中外寄りの直球を振り抜くと、打球は右翼芝生席中段で弾んだ。46号は常葉菊川史上、最多タイ記録で並んでいた桑原凌内野手(23=BCリーグ石川)を追い抜く価値ある一発だ。

 「バットの先っぽ。“入らないかな”と思ったんですが。記録に挑む後輩のためにももっとハードルを上げとかなきゃ」

 怪しい手応えも、打球の勢いと飛距離が成長を意味する。6月中旬の京都翔栄戦で第45号を放って以降、柵越えから遠ざかり、重心の位置を変えるなど試行錯誤。森下知幸監督(55)からの「夏は必ず打てるから」の言葉を信じて、しっかり本番に合わせてきた。

 50メートル5秒8の快足で二塁内野安打を奪えば、中堅手としても右中間の鋭い打球をスーパーキャッチ。ソフトバンク、日本ハム、オリックス、ヤクルト、広島、中日のスカウトも絶賛した。近鉄時代に栗原と同じ1メートル70、73キロの左打者だったオリックスの内匠政博スカウト(48)は「積極的で振る力があって、足もある。それに元気もあって面白い選手。体の小ささをカバーするだけの武器がある」と評価した。

 「今はプロよりこの仲間と甲子園に行くこと」と肝に銘じて戦う栗原以外にも5番・坂本章善右翼手(3年)が左越え3ランを含む3安打5打点と活躍。6番の堀慶一朗二塁手(同)もサヨナラコールドを決める左越え弾を放った。16年夏、流れは来ている。 (小澤 秀人)

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2016年7月18日のニュース