ダチョウ肥後克広 今でも喪失感 竜ちゃん失った悲しみを…紅白みんなで「クルリンパ」

[ 2022年12月29日 06:15 ]

激動2022 上半期著名人レクイエム

上島竜兵さんの写真を手にポーズする肥後克広 後日組 (撮影・白鳥 佳樹)
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 2022年も多くの著名人が亡くなった。5月11日には、お笑いトリオ「ダチョウ倶楽部」の上島竜兵さんが61歳で死去。熱湯風呂、アツアツおでん、などの持ちネタで日本中を笑わせてきた上島さん。リーダーの肥後克広(59)が、今の思いを語った。

 「7カ月ですか。早いですね。聖地巡礼じゃないですけど、ここのそば屋に一緒に入ったなとか、ここのコーヒー屋さんにも行ったなとか。思い出ばかり。気持ち的には、何も変わっていないですね」

 上島さんが亡くなった3日後、肥後は追悼文の中でダチョウ倶楽部は解散しないとし、寺門ジモン(60)と2人で男性グループ「純烈」のオーディションを受けるとつづった。これに純烈が反応し、特別ユニット「純烈&ダチョウ」が誕生。なんと、大みそかのNHK紅白歌合戦に出場することになった。

 「“上島見とけよ、紅白に行くからな”って言い続けていたんです。紅白のステージには、上島も連れて行きます。スピリチュアルな人が見たら、上島がいるのが見えるんじゃないですかね」

 1987年に3人で活動を開始後、「聞いてないよォ」「押すなよ!押すなよ!」など、誰もが知っている流行語を生み出してきた。その中心には上島さんがいることが多かった。床に叩きつけた帽子を「クルリンパ」と言いながら回転させて頭にのせる上島さんの芸も定番になった。

 「話の中心にいないとすねる人。ムスーッとしてね。お子さまなんです。いやらしくて、ケチで、寂しがり屋で。人間の業(ごう)の部分も全部さらけ出す。でも、その姿がいとおしくて、そこがみんなに好かれる部分なんだと思います」

 そんな上島さんだが肥後は“意外な一面”を明かす。

 「新聞を読んで、ニュースもよく見ていた。社会情勢とか政治が好きで、よくごちゃごちゃ言ってましたよ。夢はテレビのコメンテーターになることだった。声がかかったこともあったけど、僕が“やめとけ”と言いました。イメージが変わっちゃうから」

 寺門と2人や個別の仕事で忙しい毎日だが、喪失感に駆られるときもある。

 「テレビで3人組のお笑いの若手を見ていると、3人っていいなと思う。もう二度とできないなあ、上島がなあ、と」

 いまは“悲しみをクルリンパ”しようとしている。

 「紅白歌合戦のステージで、元に戻せるんじゃないかと思っています。今年最後の日にクルリンパして、みんなでワハハと笑顔になる。それで新年を迎えて、これまで通りのダチョウ倶楽部でいる」

 2023年も上島さんと3人で、日本中に笑いを届ける。

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