前評判は圧倒的にアストロズ有利　ヤンキースの最大の弱点は綱渡りのブルペンで9日間で8試合はもたない

リーグ優勝決定シリーズ進出を決め、グラウンドでシャンパンシャワーするヤンキースナイン（AP）
Photo By ＡＰ

　ア・リーグ優勝決定シリーズ（ALCS）は第1シードのアストロズと、第2シードのヤンキースと大方の予想通りの対戦となったが、このシリーズ自体の前評判は圧倒的にア軍有利だ。

　ヤ軍の最大の弱点は地区シリーズで綱渡りのように危なっかしかったブルペンだが、雨で地区シリーズ第5戦がずれたため、仮にア・リーグ優勝決定シリーズが第7戦までもつれれば、ヤ軍は9日間で8試合を戦わねばならない。ブルペンがもちこたえられないと見られている。

　ヤ軍の地元紙ニューヨークポスト紙でさえ、19日（日本時間20日）、7人の担当記者たちの予想は6票対1票でア軍が勝つというもの。「ア軍はたっぷり休みが取れているうえに、ホームフィールドアドバンテージもある。先発ローテーションが強力で、ブルペンも層が厚い。一方でヤ軍は地区シリーズでブルペンが綱渡りのような危なっかしかった。17年と19年もヤ軍は優勝決定シリーズでア軍にやられたが、今回も同じ。ヤ軍はガーディアンズに勝つのにエネルギーを使い果たした」とのこと。一人だけヤ軍勝利と予測した記者は「ア軍の方が良いチームだが、今年のポストシーズンは良いチームの方が負けている。加えてそろそろヤ軍がア軍に勝ってもいいはず」と願望が入っている。

　全米をカバーするスポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」では、20人以上の記者と編集者が投票し、91％がア軍が勝つと予想した。理由は「ヤ軍は過去6日間、ニューヨークからクリーブランドに移動して2試合を戦い、ニューヨークに戻って1試合を戦い、さらにヒューストンに来て1試合とスケジュールがきつすぎる。しかもゲリット・コールとネストル・コルテスと良い先発投手を使った直後だ。一方でア軍のブルペンには他球団に行けば先発できるレベルの良い投手がいる。ヤ軍は下位打線が弱いし抑え込める」とのこと。