阪神・岡田監督 絞った!大阪桐蔭・松尾or高松商・浅野 「星占い良かったら」初解禁の右手で引き当てる

[ 2022年10月20日 05:15 ]

ドラフト前日会議に出席した阪神・岡田監督(球団提供)
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 プロ野球のドラフト会議が、20日に都内ホテルで午後5時から開かれる。阪神は19日、都内で会議して1位指名を大阪桐蔭・松尾汐恩捕手(18)と高松商・浅野翔吾外野手(17)の2人に絞り、最終決定を当日に持ち越した。新たにヤクルトと中日が加わり、計9球団が重複することなく1位指名を公表する異例の展開。右の大砲候補の獲得を期し、競合抽選では岡田彰布新監督(64)が過去にくじ運が悪かった左手ではなく、右手を初解禁することを予告した。

 右の大砲と猛虎との縁を結ぶ奥の手が「黄金の右手」の初解禁だった。岡田新監督は就任後初参加したスカウト会議を終え、「まだです。まだ」と1位指名の決定を当日まで持ち越した。競合の場合は“当日の運勢”を条件?に過去の監督時代は封印してきた右手でクジを引くことを示唆した。

 「明日の星占いとか良かったら(クジを引きに)行こうかなと。(過去)1勝10敗(実際は1勝7敗)かな。1位では当ててない。外れ1位で1回だけ当たったけど。ずっと左手ばっかりで引いたんですよ。右肩が痛かったから。だいぶん回復したんでね。占いが良かったら、右手で引こうかなと思いますけどね」

 阪神では07年秋以来のドラフト会議を前にユーモアたっぷりの「岡田節」を披露。「右手が上がらなかったからね。箱に入れるのが痛かった。本当の話」と笑わせた。焦点は誰を1位に選ぶか。9球団が前日までに公表し、しかも重複がないという異例の事態を「そらやりにくいですよ。後追いになってしまうんでね」と困惑気味に受け止めた。

 「久しぶりなんで、何年か前のことは分からないですけど、こんなに先に公表するのは初めてですね。例がないでしょ、こんなのは。どういう意図があるのか。ちょっと分からないですけど」

 監督として常に先の先まで考え、手を打つのが本来のスタイル。ただ、今回は16日に就任会見を開いたばかりで「そこまで時間がなかったんでね。煮詰めて、そこまで話ししてなかったんで。今日一日で決められるような状況ではない」と内情を明かした。

 補強ポイントは明白だ。主力に左打者が多い現状を踏まえ、右の強打者獲得が急務。育成重視の球団指針にも沿って、1位候補は大阪桐蔭・松尾、高松商の浅野の2人にまで絞り込まれたもようだ。松尾はDeNAの指名が濃厚で、浅野は巨人が1位指名を公表済み。いずれの場合も「黄金の右手」の出番が来る。百戦錬磨の新監督の「初仕事」に注目が集まる。(山添 晴治)

 ○…今年のドラフトはセ、パ9球団が1位指名選手を公表し、全て異なる選手となっている。高校生と大学・社会人の分離開催から一括開催となった08年以降では09年の10球団に次ぐ多さで9選手の公表は最多だ。09年は10球団公表でも対象選手は4人だけ。7球団(ロ、西、神、ヤ、楽、中、日)が菊池雄星(花巻東)、横浜が筒香嘉智(横浜高)、広島が今村猛(清峰)、巨人が長野久義(Honda)を公表。菊池は前記7球団のうち、当日指名を回避したロッテを除く6球団の抽選で西武が交渉権を獲得し、筒香、今村、長野は公表球団の単独指名だった。

 ○…岡田監督は「5、6人くらいですかね。育成(選手)はまた別ですけど」とドラフト戦略の一端を明かした。「守りの野球」を掲げ、「そういう(守備力のある)選手が優先になるかも」と示唆。高校生でも“即戦力”に位置づける可能性も踏まえ「ロッテの松川捕手とかね。高校生だから2、3年先をメドに…という感覚を持たないでいいかも分からない選手もいてます」と大器の加入に胸を膨らませた。

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