【阪神・矢野監督一問一答】 「僕の最後の試合が没収試合になったらどうしようというドキドキがあった」

[ 2022年10月2日 19:24 ]

セ・リーグ   阪神3―3ヤクルト ( 2022年10月2日    甲子園 )

最終戦のスピーチで頭を下げる矢野監督(撮影・大森 寛明) 
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 阪神はレギュラーシーズン最終戦でヤクルトと引き分けた。9回にベンチ入り最後の野手、栄枝を代打で送り、延長10回の頭から、ブルペン入り最後の投手、才木を投入した。矢野監督は、ベンチ要員を全て使い切り、「僕の最後の試合が没収試合になったらどうしようかなというドキドキもありました」と振り返った。

 試合後の報道陣とのやりとりは以下の通り。

<インタビュー>
 ―最後はずっと手を振って、ガッツポーズをしてグラウンドを後にした。
 「あれだけコールをしてもらえると黙って帰るわけにいかないですし。もちろん、もう1回ここに帰ってくる気持ちなので、最後というよりは、感謝の気持ちで、少しは(コールに)こたえたい、そういう気持ちでした」 ―引き分けだが、4年間の矢野野球の集大成のような試合。
 「そうですね、諦めないとかね、そういうのはずっと言ってきたことですし、苦しいシーズンでしたけど、(選手が)ここまで持ってきてくれて、またクライマックスでもそういう試合を見せたいと思います。今日も最後までよく粘ってくれました」

 ―選手を全て使い切ったのは初めてか?
 「いやー、ドキドキしましたね。最後の僕の試合が没収試合になったらどうしようかなっていうね。そういうドキドキもありましたけど、積極的にいくところはいくんだと、腹をくくっていきました」

 ―背番号39の後継者がいい仕事をした。
 「初打席ですかね、初ヒットなんて素晴らしい。去年からもうちょっと使いたいなというのを思っていたんですけど、よく打ちましたね」

 ―今日の試合で一番印象に残ったことは?
 「うーん、どうなんですかね。まあ、島田のドラッグバントは成長を感じられるような、相手にとって嫌な存在になっていけるようなものを見せてくれました。でもまあ、誰かというよりは、チーム全体で粘るとか、苦しい時でも声を出して戦うとか、そういうベンチの雰囲気というのが一番、タイガースらしく戦う部分かなと思います」

 ―監督がずっと言ってきたことが選手に浸透していると実感できたか。
 「そうですね、それは僕の中で、チームがそういう成長をしてくれていると感じています」

 ―4年間のレギュラーシーズンを振り返って。
 「なかなか長くて、苦しくて…やっぱり大変でしたけど。やっぱりやってきたからこその経験っていうのは、僕も成長できたし。悔しい思いもうれしい思いもたくさんさせてもらったので、ほんとにいい経験をさせてもらいました」

 ―土曜日からはCSが始まる。
 「僕らは挑戦者ですし、選手たちがまだ野球をやれる時間をつくってくれたんでね。その試合を味わいながら、思いっ切り楽しみながら、そして挑戦して。そういう野球をしていきます」

 ―CS先発は頭の中にはある。
 「う~ん、考えてはいますけど」

 ―甲子園でまた。
 「そうですね、日本シリーズになりますが、帰ってきます」

 <囲み取材>
 ―狙いにいった湯浅がタイトル確定。
 「狙いにいったというかね、ここまで持ってきたことが、もちろんすごいことで。まあ最後はああいう形(4回に登板)でも、獲らせてあげたい気持ちがピッチングコーチも強かったし。俺ももちろんそうなんで。よく獲ってくれたなと思います」

 ―投手陣全体でCSに向けての調整登板もあった。
 「投げていないピッチャーもいたり。もちろんきょうの試合も負けていいと思って戦っていないんだけど。でも、CSに向けてピッチャーは投げさせることを優先したところはあります」

 ―西純はポストシーズンをにらんでもいい投球。
 「そうやね、内容は良かったね、素晴らしく。全部のボールを操れている感じだし、相手にスイングをさせていない、相手に自分のタイミングで振らせていないボールが多かったので。うん、素晴らしかったね」

 ―主力が下がる中で、控え組が躍動。
 「それぞれも必死やろうしね。その必死の思いって形にすることも簡単じゃないし。向こうもマクガフっていう抑えが出てきたところで、2点差ある中でね。まあ、栄枝も初打席であんなタイムリーを打てるのも、たいしたもんやし。そのあとのメンバーもよくつないで、やってくれたなと思います」

 ―才木も良かった。
 「うん。そうやね。だから、本当にもうね、没収試合になったらどうしようかなと。ほんまに。オレの最後の試合が没収試合かっていうドキドキもありながら(笑)。まあ、でも、よく落ち着いて投げてくれたなと思います」

 ―才木を最後まで置いていたのは長いイニングもいけるから。
 「もちろん。もちろん。何かあった時に長いやつがいけないと困るんで」

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2022年10月2日のニュース