【データで見るオリ・由伸】2年連続の投手4冠はいかに別格か 過去に阻まれた名投手11人

[ 2022年10月2日 21:38 ]

パ・リーグ   オリックス5-2楽天 ( 2022年10月2日    楽天生命 )

9月24日の楽天戦で15勝目を挙げた山本(撮影・篠原岳夫)
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 オリックスが2日、楽天戦に勝利し、大逆転でパ・リーグ連覇を達成した。球団の連覇は、イチローを擁した95、96年以来。来季はいよいよ75~78年に4連覇(75~77年は日本一)して以来の3連覇を目指す。

 Vのけん引役となったのは、山本由伸投手(24)で間違いない。

 今年は15勝、勝率・750、205奪三振、防御率1・68で、プロ野球史上初となる2度目の「投手4冠」を2年連続で達成した。昨年は18勝、防御率1・39、206奪三振で、勝率・783。並みいるライバルを上回る圧巻の内容で、勝利数では2位・高橋(西武)を3つも離す独走。奪三振数も、2位の佐々木朗(ロッテ)とは32個差という独壇場で、防御率も千賀(ソフトバンク)を圧倒しての1・68と文句のつけようがない。

 過去に投手4冠に輝いたのは、06年斉藤和巳まで11人いるが、いずれも2度目は阻まれている。「神様、仏様、稲尾様」こと稲尾和久は61年に4冠を獲得しているが、その前の57年は奪三振(梶本隆夫=阪急)以外の3冠。58年は勝率第1位(秋本祐作=阪急)以外の3冠と、2度も阻まれた格好だ。斉藤和巳も、03年は奪三振で松坂大輔(西武)に阻まれての3冠。群雄割拠のプロ野球で2年連続4冠となると、いかに別格かが分かる。

 また、先発投手の最高名誉でもある沢村賞も現状では山本が筆頭候補と目され、2度目の獲得となればオリックス史上初。パ・リーグMVPも現状では、対抗馬が見当たらない状況で、勲章はまだまだ増えそうだ。

【過去の投手4冠投手一覧】
★37年春沢村栄治(巨人)
★38年秋スタルヒン(巨人)
★43年 藤本英雄(巨人)
★54年 杉下茂(中日)
★59年 杉浦忠(南海)
★61年 稲尾和久(西鉄)
★80年 木田勇(日本ハム)
★81年 江川卓(巨人)
★90年 野茂英雄(近鉄)
★99年 上原浩治(巨人)
★06年 斉藤和巳(ソフトバンク)
★21年 山本由伸(オリックス)
★22年 山本由伸(オリックス)

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