大野豊氏 阪神・青柳の制球難は「気持ち」の問題 自分に勝て 

[ 2020年10月1日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0-9中日 ( 2020年9月30日    甲子園 )

<神・中(17)> 3回2死三塁、青柳はシエラに中前適時打を浴びる (撮影・後藤 大輝)
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 【大野豊 視点】青柳は自滅に近い投球になった。特に1、3回の先頭打者への四球は、いただけない。荒れ球が持ち味だが、ある程度は意図した球を投げられないと厳しい。状態がいいときは勝って、悪いときは負ける……では、この世界では大成できない。

 僕も若い頃はそうだったから制球力を磨き、変化球も覚えた。悪いなりの投球もできないと、貯金のできる投手にはなれない。力のある球は持っている。それを生かすためにも練習から、どこを目標に投げれば、そこに行くかという軌道を、改めて自分の体と頭で覚えないといけない。

 制球難は「気持ち」が要因となる場合もある。勝てなくなると、焦り、力みが生じ、投げ急ぐ。結果、いいモノも自分で変えてしまう。この日の投球は、その「気持ち」がコントロールできていないように見えた。相手チームとの戦い以前に、自分自身との戦いに打ち勝つことが先決。少し冷静になって、一球一球を投げきる意識を持つことが大事だ。

 まずは、今の状態からどう立ち直るかが肝心。自分のいいモノを出すために、どうすべきかを考えて、自信を持って投げられるような「気持ち」を自分の中で作りあげる必要がある。最後は自分を信じてやるしかない。

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