ロッテ 井口采配で3連勝!ついに首位ソフトB捉え、0差で10月決戦へ!

[ 2020年10月1日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ2-1日本ハム ( 2020年9月30日    札幌D )

ロッテ、ソフトバンク 今季の成績
Photo By スポニチ

 ロッテは30日の日本ハム戦で足と小技を絡めて2得点を奪い、4投手の継投で逃げ切った。選手個々の特長を把握して適材適所に配した井口資仁監督(45)の采配もさえ、3連勝。首位ソフトバンクが敗れたため、ゲーム差は0に縮まった。さあ勝負の10月。05年以来、15年ぶりのリーグ優勝へ、総合力を示す時だ。 試合結果

 どんな時も冷静。一歩引いて見渡し、可能性を模索し、感情に流されることなく決断を下す。それが井口采配だ。

 この日もそうだ。スタメンに「和田」の名前がない。バーヘイゲンと前回対戦した8月16日は、育成から支配下登録した21歳をプロ初スタメンの1番で起用し、3安打3盗塁とかき回した。

 相性は抜群だが、井口監督は「今の打撃状態を見るとスタメンという形にはならない」と、ベンチスタートを決断した。理由は2つ。クイックに難あるバーヘイゲンならば、通算213盗塁の1番・荻野、2番・福田秀で攻略できると計算した。初回1死から福田秀は右前打で出塁すると、マーティンの2球目に移籍後初となる二盗を決めた。その直後に、マーティンが中前へ先制適時打を放った。

 もう一つは和田を「ジョーカー」として残すことで、得点機を生かせると考えた。1―0の7回、先頭・菅野が左中間二塁打を放つと、指揮官は「1点欲しいところ」と、和田を代走に送った。そこから中村奨に犠打、そして藤岡にスクイズのサインを出し貴重な追加点を奪った。「(藤岡は)ゴロゴーでもいいと思ったが、相性を見て」と井口監督。そんな変幻采配にも、和田は「想定通りだった」と話した。

 6回無失点の先発・小島から、スパッと継投に出た。7回に唐川を投入と同時に、捕手も柿沼に代え、右手人さし指骨折から復帰したばかりの田村を起用した。8回に沢村が移籍後初失点となる1点を許したが「よい形で守り勝てた」。首位ソフトバンクに勝率1厘差に肉薄した。

 毎日朝6時に起床して、午前中にゲームプランも含めて頭を動かす。一方で試合後は早めに球場を後にする。3年契約3年目。選手を知り、監督の作戦を選手も理解する。

 「毎回同じメンバーで戦えれば理想だが、凄い調子がいい選手もいるわけでもない。どっしりと1~9番まで一緒だったら、僕らも仕事しなくていいけれど。でも選手は頑張ってくれている」

 強烈な「個」の力はなくても、チーム力を最大化することはできる。(横市 勇)

続きを表示

この記事のフォト

2020年10月1日のニュース