ヤクルト・石川、開幕投手“大トリ”40歳白星!10度目挑戦で今季初勝利「勝てて良かった」

[ 2020年10月1日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト5-3DeNA ( 2020年9月30日    横浜 )

<D・ヤ20>今季初勝利を挙げたヤクルト先発の石川(撮影・島崎 忠彦)
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 ヤクルト・石川は「喉から手が出るほど欲しい」と渇望していた勝利の瞬間も、青木に背中を押され、控えめにハイタッチの列に並んだ。「先制点を取ってもらったので、野手の気持ちに応えられるように。攻めた投球ができた」。10度目の挑戦で今季初勝利。他者を称える控えめな人柄がにじみ出た。

 今季は開幕投手に指名されたが、白星はなく、7月14日の阪神戦後は上半身のコンディション不良で約1カ月戦列を離れた。家族から「堂々と前を向いて頑張っている姿に勇気をもらえる」と言われた。聡子夫人と2人の愛息に背中を押され、前を向いた。「石川家というチーム。今度は親父が頑張る番だ」。自らを奮い立たせた。

 2軍調整中の8月15日。後輩の小川がDeNA戦で無安打無得点試合を達成した。自身も昨年8月のDeNA戦で8回1死から安打された経験があるが、「悔しさというよりやりたいなと思った」と刺激を受けた。6回に2点を失ったが、5回までは15人で片付ける快投。5回2/3を4安打2失点に抑えた。

 19年連続白星となり、球団では3人目で生え抜きでは初となる40代勝利となった。「この時期の1勝は恥ずかしいが、勝てて良かった。一つ一つ貢献できるように頑張っていきたい」。大目標の200勝まであと28。頭には白いものが交じる40歳左腕。130キロ台の直球でも多彩な変化球と技を駆使して19年戦ってきた。(黒野 有仁)

 ○…40歳の石川(ヤ)が今季初勝利。ヤクルトの40代勝利は、92年新浦寿夫が41歳で1勝、08、09年に木田優夫が40歳で合計4勝して以来11年ぶり3人目。過去2人は他球団からの移籍投手となっており、生え抜きでは石川が初めてだ。また、入団から19年連続勝利となり、自身が持つチームの連続シーズン勝利記録を更新した。なお、今季のセ、パ開幕投手では最後の白星になった。

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