広島・誠也 13試合ぶり一発でG倒 こだわりの「OPS」 長打の価値示した

[ 2020年10月1日 05:30 ]

セ・リーグ   広島4-1巨人 ( 2020年9月30日    マツダスタジアム )

<広・巨(17)>5回2死一塁、鈴木誠は左越えに2点本塁打を放ちナインに迎えられる (撮影・奥 調)
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 広島は30日の巨人戦に4―1で逃げ切り、同カードの連敗を4で止めた。1点を先制した5回に主砲・鈴木誠也外野手(26)が痛烈なライナーで左翼へ19号2ラン。5年連続の20本塁打に王手をかけ、粘投で5回を零封した野村祐輔投手(31)の6勝目を強力に援護した。久々のG倒に今季最多1万5861人が詰めかけた本拠地は沸いた。

 秋風が身に染みる季節に臨む今季初の本拠地お立ち台。勝利投手の野村と並んだ鈴木誠は拍手を浴びながら、独特の言い回しで自嘲気味な言葉を並べ、ふがいない自身の成績をファンにわびた。

 「久しぶり過ぎて、うれしかった。最近は“アーッ”という声ばかりだったので、久々に皆さんの喜ぶ声が聞けて良かったです」

 併殺崩れの間に先制した5回、なおも1死一塁の場面。1ボールから田口の内角スライダーを強振すると、ライナー性の打球はそのまま左翼席へ吸い込まれた。15日の中日戦以来13試合ぶりの19号2ラン。5年連続20発に王手をかける一発だ。

 「全然打っていなかったので感覚は分からなかったけど、何とか抜けてくれ…と思って打球を見ていました」

 個人成績に興味を示さず、チームの勝利を最優先する姿勢は変わらない。だが、そんな主砲でもこだわりを持つ数字がある。出塁率と長打率を足す「OPS」。首位打者と最高出塁率に輝いた昨季もOPS(1・018)はリーグ1位で、2冠以上に喜んだものだ。

 「ボクは得点圏打率よりもOPSの方が重要だと思う。得点圏での単打よりも、長打を打って二塁、三塁にいることの方が大事。チームに得点チャンスをつくるという意味で」

 今季も夏場までは順調だった。ヤクルト・村上や巨人・岡本らを抑えてトップを快走。ところが、忍び寄る打撃不振の影にOPSも下降線を描き、目下・932はリーグ5位に甘んじる。チームの低迷に心を痛め、暗闇の出口を必死に探す中で放った一発。自身がこだわる長打の価値を改めて内外に示した。

 「いつもだらしない試合ばかりして、すみませんでした。今後はしっかり勝てるように、ボク自身もしっかり打てるように最後まで頑張っていきます」

 4回1死一、三塁では、中島が放った右翼線への浅い飛球を自慢の強肩でホームへ返球し、先制点を阻止。存在感は攻守で際立つ。自嘲気味なコメントは要らない。笑顔の誠也をお立ち台で見たい。(江尾 卓也)

 ◆OPSとは 出塁率と長打率を足した値で、メジャーリーグでは打者を評価する指標として重視され、数値が高いほど得点に貢献する打撃をしているとされる。一般的に・800超で中軸級、1・000を超えるとMVP級とされる。

 ▼広島・佐々岡監督(代打・長野が右前打で好機を拡大するなど鈴木誠の2ランにつながった5回の3得点について)大盛のタイミングが合っていなかったので、長野をいかせた。あそこで久々に誠也らしい弾丸というか、すごい当たりだった。

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