クラーク、圧倒4年ぶりV!辰已―浦崎完封リレーで3度目正直

[ 2020年8月12日 05:31 ]

北北海道大会・決勝   クラーク10―0旭川龍谷 ( 2020年8月11日    旭川スタルヒン )

<クラーク・旭川龍谷>優勝を決めマウンドに駆け寄るクラークの選手たち(撮影・高橋 茂夫)
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 北北海道大会決勝が行われ、クラークが旭川龍谷を10―0で下し、16年以来4年ぶりの優勝を果たした。昨夏まで2年連続決勝で敗れた悔しさを、昨夏の決勝戦で登板した辰已京一郎(3年)と浦崎翔(3年)が完封リレーで晴らした。打線も支部から6試合全て2桁安打。コロナ禍で生まれた校内リーグ戦「CLリーグ」でたくましく成長した選手たちが圧倒的な力で頂点まで駆け上がった。

 3年分の雄叫びだった。自己最速タイ145キロの直球で三振を奪った浦崎が両手を突き上げ仁王立ち。「去年の夏も秋も自分のせいで負けて悔しくて。最後に勝てて良かった」。歓喜の輪の中心で涙腺は崩壊していた。

 昨夏の雪辱を果たした。2年生エースとして先発した北大会決勝の旭川大高戦は2/3回2安打3四球3失点。0―9と大敗し、2年連続決勝で涙をのんだ。昨秋も支部で敗退すると、制球力を磨くために走り込み、85キロあった体重を77キロまで絞った。今夏はクローザーを担い、この日は8回からの2回を無安打4三振とねじ伏せた。

 「後ろに浦崎がいるから安心して投げられる」と試合をつくったのは辰已だ。切れ味鋭いスライダーを武器に7回3安打無失点と好投した。昨夏の決勝は5番手で登板。持丸泰輝(現広島)から三振を奪って自信をつかんだマウンドで最高の結果を出した。

 本格派で気持ちを前面に出す浦崎に対し、冷静沈着なサイドハンドの辰已と対照的なダブルエース。先発への思いを封印して抑えに徹した浦崎は「1年後に優勝できたのは辰已のおかげ。お父さん(貴史さん)の誕生日に勝利を贈ることができて良かった」と会心の笑みを浮かべた。

 コロナ禍で前例のない時間を過ごしてきた。緊急事態宣言下では、部員40人全員が帰省せずに寮で過ごし、外部からウイルスを持ち込まないよう細心の注意を払った。先が見えない中でモチベーションになったのは、5月中旬から毎週末に開催した「CLリーグ」だ。

 3年生チームと下級生2チームの計3チームが真剣勝負を繰り広げ、お互いの良い点、悪い点を指摘し合った。浦崎は「何度も対戦して球種を張られる中でどう抑えるか駆け引きを学んだ」と言う。15試合に登板した辰已も「体重移動の感覚がつかめた」と話す。

 自主的に考える習慣が身についた選手たちは、前夜も2時間自主練習。佐々木啓司監督(64)は「寮生活、勉強、野球と一丸となってやってくれた。良い見本」と特別な夏を最高の形で締めくくった教え子に目を細めた。(石川 加奈子)

 ≪野坂主将“自分の形”オール内野安打3本≫今夏最後の試合も大量14安打と打線がつながった。空知支部大会2試合と北北海道大会4試合の全6試合で2桁安打を放ち、チーム打率.458。佐々木監督は「各自が相手投手を攻略しようとしていた」と評価した。
 ただ打つだけではない。各選手が自分を生かす道を考えてきた。昨秋は代走要員だった野坂主将は、足を生かすために8キロ減量。バットを短く持ち、打ちながら走りだすスタイルを確立した。1番打者としてこの日は初回の第1打席を皮切りにオール内野安打の3安打。「夏こそレギュラーになると思ってきた。最高です」。昨秋後に肘を手術した松林大悟(3年)に代わって昨年11月から先頭に立ってきた主将は、苦しい時期をともに乗り越えてきた仲間の最高の笑顔を見つめた。

 ▼クラーク・三浦雄一郎校長 選手一人一人の強い思いが形になった。今年は新型コロナの影響で甲子園に臨むことはかなわなかったが、彼らの雄姿は私自身をはじめ全国のクラーク生に大きな勇気となった。これは必ず未来へとつながる。ありがとう。

 ▼浦崎の父・貴史さん(49=競輪選手)去年(の敗戦)が重かったので責任を感じていたと思います。LINEでは常に「仲間を信じろ」と伝えてきました。チームが勝つために頑張ってほしい、悔いなくやってほしいと願ってきました。

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