広島ドラ1は西日本工大・隅田有力 松田オーナー「やっぱり投手」6球団競合覚悟か

[ 2021年10月11日 05:30 ]

西日本工大・隅田知一郎
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 「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」は、11日午後5時から都内のホテルで開かれる。広島は10日のスカウト会議で懸案の1位指名を検討。西日本工大の即戦力左腕・隅田知一郎(ちひろ)投手(22)が有力候補ながら、1位を公表した西武以外にも複数球団が参戦するとみられ、入札抽選は避けられない。競合覚悟でいくのか否か、佐々岡真司監督(54)が参加するドラフト直前会議で最終決定する方針だ。

 ドラフト前日に東京都内のホテルで開かれる恒例の会議は午後4時にスタート。右打ちのスラッガーも補強ポイントに挙がる中、投手を1位指名する方針を確認した。が、候補を最終決定するには至らなかった。松田元オーナーは語った。

 「右の野手も(補強ポイント)だけど、やっぱり投手。1位は決められなかった」

 10月1日のスカウト会議で1位候補に挙げられたのは市和歌山・小園健太、高知・森木大智、ノースアジア大明桜・風間球打の高校生3投手だった。だが、現状では西日本工大の隅田がより有力とみられる。

 最速150キロを誇る即戦力左腕。今年の全日本大学野球選手権では初戦で強力打線の上武大に0―1で敗れたものの、8回まで毎回の14三振を奪った。チェンジアップ、カットボールなど多彩な変化球を操り、右打者を苦にしないのも魅力だ。

 隅田を巡っては、西武がいち早く1位指名を公表。さらに、競合覚悟の姿勢を示した阪神に加えて巨人、ヤクルト、楽天も指名を検討しているとみられ、広島が加われば最大6球団の入札抽選になる可能性がある。外れた場合のリスクはある。

 「(1位を)即戦力にするのか、すぐに出る素材にするのか、平行線だった。競合覚悟でいくのか、単独(指名)でいくのかも全く決まっていない」

 白武佳久スカウト部長は説明する。3年前の18年には、競合必至だった報徳学園・小園海斗を敢然と指名し、4球団による抽選の末に獲得した。隅田で再現を狙うのか。競合を回避し、単独指名が見込める即戦力左腕、あるいは高知・森木、市和歌山・小園にいくのか。

 巨人戦を指揮するため不在だった佐々岡監督も、11日に開かれるドラフト直前会議には参加。指揮官の意向を確認し、かつ他球団の動向を分析しながら最終決定する。(江尾 卓也)

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