巨人・今村 “脱力投球”で鯉料理、3年ぶり完封 8回まで134球もベンチの「いこうよ」で142球完封

[ 2021年4月11日 17:11 ]

セ・リーグ   巨人9―0広島 ( 2021年4月11日    マツダ )

<広・巨>7安打完封で2勝目を挙げた今村は大城(左)と抱擁(撮影・成瀬 徹)
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 巨人の10年目左腕・今村信貴投手(27)が広島打線から7三振を奪う142球力投で、3年ぶりプロ2度目の完封。チームを2年ぶり借金生活から一夜で脱出させる白星をもたらし、無傷の今季2勝目をマークした。

 主砲・岡本和の先制1号2ランなどで序盤に3点リードをもらうと、自身は3回までノーヒット投球。4回には2死から鈴木誠、会沢に連打され一、二塁、5回にも田中広、菊池涼、安部に3安打を集中されて2死満塁のピンチを招いたが、いずれも無失点で切り抜けた。8回まで134球を投げていたが、大量9点リードにも集中力を途切れさせることなく9回もわずか8球で3者凡退にピシャリ。最後の打者となった代打・矢野は投ゴロで自らウイニングボールを処理した。

 敵地でヒーローインタビューに臨んだ今村は3年ぶりの完封勝利に「うれしいです、はい。…はい」と噛み締めるように一言。捕手の大城と抱き合って喜びを分かち合った試合終了の瞬間について聞かれると「3年ぶりだったんで。懐かしい…。懐かしいっていうか、とにかくうれしかったです、はい」と声を弾ませた。

 チームは敵地に乗り込んで2連敗を喫し、2カード連続の負け越しが決定。「菅野さん、戸郷で負けて、連敗を止めたいっていう気持ちはとても強かったですし、チームの流れを変えられるような投球ができるようにという思いでマウンドに立ちました」と振り返り「力んでしまうと僕はダメなピッチャーだと思っているので。力みはなく、脱力というか。バッターの手元で強い球を投げるっていうことをイメージして投げました」と勝因を自己分析した。

 中盤に乗り越えたピンチについては「やっぱりヒットは打たれるので、そこから粘るっていうのが持ち味だと思うので。きょうもそういう投球ができて良かったと思います」と今村。味方の大量援護には「本当にいっぱい点を取ってくださってとても投げやすかったですし、すごく感謝しています」と笑みをこぼした。

 また、8回まで134球を投げながら9回も続投したのは自ら志願したのか?との問いには「いや。志願っていうよりかは『いこうよ』という感じで。『分かりました』っていう感じでした」とベンチの後押しがあったとし「1月からいっぱい練習して、色々な方に支えていただいて、ここまでまだ3試合ですけど、いいピッチングができていると思うので、色々な人に感謝をしながらまた次にいいピッチングができるように頑張りたいと思います」と真摯(し)に言葉をつないだ今村。

 連敗を止めてホームに戻るチームを代表して…とコメントを求められると「ちょっと代表っていうのは恐れ多いんですけど」と恐縮しつつも「来週もいっぱい勝ってくれると思うので、僕もチームのために全力で投げたいと思います」と言い切った。

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