エンゼルス・大谷 日本人メジャー最速50号!松井より396打席早い997打席で到達

[ 2021年4月11日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス7ー1ブルージェイズ ( 2021年4月9日    ダンイーデン )

<ブルージェイズ・エンゼルス>日本人メジャー最速通算50号となる本塁打を放ったエンゼルス・大谷(AP)
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 「打」では早くもエンジン全開だ。エンゼルスの大谷翔平投手(26)が9日(日本時間10日)、ブルージェイズ戦に「2番・DH」で出場し、メジャー通算50号本塁打となるソロを含む2安打4打点。快勝に貢献した。通算997打席目での50号到達はヤンキース・松井秀喜、マリナーズ・イチローをしのぐ日本選手歴代最速ペース。ここまで全8試合に出場中の大谷が、チームをけん引している。

 ストライクは逃さない。大谷の打撃の信条だ。「ストライクを振ってボール球を見逃す。カウントにかかわらず一番基本的なところで一番難しいところ」。小学2年で野球を始め、憧れた選手は同じ左打者のイチローと松井秀喜。2人との違いは超積極的な打撃スタイルで「ストライクゾーンは基本、打てると思っている」と語る。

 4―0の5回無死。初球、右腕ゾイクの外角低め92マイル(約148キロ)シンカーを振り抜いた。中堅左に届いた飛距離約129メートルの特大ソロだ。イチローの3525打席、松井秀喜の1393打席をはるかにしのぐ、997打席目での通算50号到達。「素直にうれしい。通算というより、今年もっともっと打てるように頑張りたい」と力を込めた。

 開幕から全8試合に出場。既に規定打席に到達し、打率は・300に上げた。好調の理由には19年10月、膝蓋(しつがい)骨の手術を受けた左膝の状態の良さを挙げ「かなり重要。打撃でそこをしっかり気をつければ、逆にいい状態を保てる」。明確に表れたのが2回2死満塁での打席だ。同じゾイクのチェンジアップに泳がされながら、右手一本で右中間フェンス直撃の3点二塁打。「ああいう飛距離を出すには下(半身)でしっかり捉えないと難しい。そこは去年と違うところ」と胸を張った。

 今季からバットの素材をアオダモからバーチに変更。重心もトップバランスから、均等なバランスにし「率寄り(打率重視)のバット」だという。「飛距離が出にくいのはあるけど、その分フィジカルも強くなっている。どんなバットでも芯付近に当たれば本塁打にできる」。現在の体重は102~103キロ。屈強な大リーガーにも負けないパワーと、新たな「相棒」が4年目の進化を支えている。

 シーズン「502」の規定打席到達にも期待がかかる。「できる限り出たいし、打ちたいし、投げたいしというのは常には思っている」。今の活躍を見れば、誰にも現実離れなどと言えない。(笹田幸嗣通信員)

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