早大・早川 3安打12K完封!小宮山監督「20年に一人のサウスポー」

[ 2020年10月25日 05:30 ]

東京六大学野球第6週第1日   早大1―0立大 ( 2020年10月24日    神宮 )

<早大・立大>6回2死二塁、立大・冨永を左邪飛に抑え、指さしし、味方を称える早大先発の早川(撮影・河野 光希)
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 早大・早川隆久投手(4年)が24日、立大1回戦で3安打12奪三振で完封勝利。今季2度目の完封は1―0完封で、先発では4戦連続2桁奪三振となった。ロッテが1位指名を公表するなど、26日のドラフト会議で競合必至の大学No・1左腕。運命の日を前に、最後の先発登板で力を見せつけた。

 プロ野球OBの指揮官から、試合前に告げられた。「念を唱えて低めに投げろ」。早川本人には短い助言だったが、小宮山悟監督の真意はこうだった。「常に低めを口にして、意識しなさいと。それがしっかりできれば、選手としてこれ以上ないドラフトを迎えられる」。期待通りの快投を果たした左腕は「念を込めながら低めに投げました」と笑った。

 ドラフト会議直前の最終先発。15日には地元・千葉のロッテが、1位指名を公表した。この日は、11球団27人のスカウトが集結して最終チェック。「序盤は球が暴れていた」と振り返ったが失点はしない。7回2死一、三塁のピンチでも空振り三振を奪うなど、終わってみれば12奪三振。精神的タフさを証明する1―0完封だった。

 優勝争いでも大切な一戦でエースが導いた勝利。小宮山監督は「報道では10年に一人と言われているけど、和田(ソフトバンク)と比較されているんでね。20年に一人のサウスポー」と称えた。早大時代、歴代最多の476奪三振という大記録をつくった左腕を引き合いに絶賛。「(タイプが違う)和田と比較すること自体どうかと思うが、まあ、価値としてはこっちの方がね。速い球を投げられる」と言った。

 それを示す数字はある。9イニング当たりに奪う三振数を示す奪三振率だ。早川は今季、奪三振率14・64。早大時代の和田は4年間通算の奪三振率が14・06で、今季に限れば和田以上の確率で三振を奪っているといえる。それでも早川は「比較されることは光栄だし、足元にも及ばない。和田さんを追い越したと言われるようになりたい」と謙虚だった。

 1位指名するロッテはスカウト全員で視察。榎康弘チーフスカウトは「改めてポテンシャルの高さを感じた。評価はさらに上がったのでは」と言った。何球団がその魅力にかけるのか、注目が集まる。(松井 いつき)

▼DeNA・吉田孝司顧問兼球団代表補佐 早川は軸となるボールがしっかりしている。(慶大の)木沢、(法大の)鈴木も良いボールを投げていた。(ドラフト当日まで)あと2日間、しっかり考える。

 ▼立大・中川(ドラフト候補。2番手で4回好投も失策絡みで1失点し敗戦投手)2死から無駄な四球がいけなかった。明日も役目を果たしたい。

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