森繁和氏 大谷に残る無意識の「怖さ」…来季見据え打者専念を

[ 2020年8月4日 02:30 ]

<エンゼルス・アストロズ>先発のマウンドに上がった大谷(AP)
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 【森繁和 視点】エンゼルスの大谷翔平投手(26)が2日(日本時間3日)、アストロズ戦に先発。1回2/3を投げて無安打2失点、5四球で降板し、右腕に違和感を訴えてMRI(磁気共鳴画像装置)検査を受けた。

 大谷は投げるたびにマウンド上で首をひねるシーンが何度もあった。よほど納得していないんだな、と見ていたが、最後は球速もガクッと落ちた。右肘に違和感があったと聞かされ、やはりそうだったかと思わされた。

 まだ無意識の「怖さ」が残っているのだろう。腕が思い切り振れず、全体的にボールが指に掛かっていない。特に最大の武器である直球。力のある高めでファウルを取るのが本来の大谷だ。しかし指に掛かっていないため、直球は低めに沈み込むようになっていた。

 腕が振れていない影響は変化球にも如実に出る。本人が手応えを感じたボールは何球あっただろうか。2回無死満塁でタッカーから三振を取ったスプリットも落ちずに横に流れた。スライダーも抜けたり、引っ掛かったり。前回が30球で、今回が50球。次は70球…など増やしていくのかとも思ったが、右肘の違和感で今後のプランは不透明になった。

 私も「トミー・ジョン」ではないが86年2月に右肘を手術した。リハビリは全て作成されたメニューにのっとり少しでも違和感や痛みが出れば前の段階に戻ってしまう。私も慎重に階段を上がり、実戦復帰は秋。しかし実際に試合で投げれば、投手は肘、肩が必ず張る。それが単純に投げたことによる「いい張り」なのか、手術の影響が残る「悪い張り」なのか。判断が難しい。

 大谷の場合はどちらか。とにかく大事に至らないようにと願う。今季は60試合制。来季を見据えて投手は練習だけにし、打者に専念するのも方法の一つだと思う。とにかく慌てる必要はない。

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