巨人ドラ1・西舘勇陽が待望プロ初勝利 戸郷、菅野らの快投に「凄い気合」スイッチオン

[ 2024年5月26日 18:17 ]

セ・リーグ   巨人2―1阪神 ( 2024年5月26日    甲子園 )

<神・巨>初勝利を挙げ、阿部監督(左)とポーズを決める西館(撮影・須田 麻祐子)
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 巨人のドラフト1位ルーキー、西舘勇陽投手(22=中大)が26日の阪神戦(甲子園)で待望のプロ初勝利を挙げた。

 2試合連続零敗目前の9回1死から主砲・岡本和が10戦ぶり一発となる起死回生の同点9号ソロ。

 その裏、4番手として今季18試合目の救援マウンドに上がった西舘は3番・森下を155キロ直球で左飛に打ち取ると、4番・大山をカットボールで三ゴロ、5番・渡辺諒は外角カットボールで見逃し三振に仕留めて3者凡退で切り抜けた。

 すると、直後の延長10回、先頭・小林の中前打から味方打線がつながり、丸の犠飛で勝ち越し。その裏、5番手左腕・バルドナードが1点リードを守り抜いて西舘が待望のプロ初勝利となった。

 試合後、中大の大先輩でもある阿部慎之助監督(45)と笑顔で記念の2ショット写真に収まり、愛情たっぷりに頭をポンポンされた西舘は控えめながらも終始笑顔。

 敵地でのヒーローインタビューでは祝福の声に「ありがとうございます」と発したあとで「まずチーム全体としてここまで粘って、最後つないで、そうやって勝ち取った1勝なので。凄いうれしいです」とチームメートに感謝した。

 丸が中堅に飛球を放った際の心境を聞かれると「(代走出塁の三走・重信が)かえってこれるだろうと思って。点入るまでは緊張しながらだったんですけど、そこで点が入って。最後も締めることができて良かったと思います」と西舘。

 試合終了直後のベンチでは「初勝利なんだ…みたいなそんな感じでした」と“意外そうな”仲間の反応も明かしたが、「やっぱり1勝目っていうのは凄い記憶に残る部分になると思いますし、自分自身、きょうはピッチングとしては凄い良かったので、これからも継続していけるようにと思います」と力強く語った。

 カード初戦の24日には戸郷がノーヒットノーランを達成。この日は体調不良から15日ぶりの復帰戦となった菅野が7回1死までノーヒット投球を披露した。

 「一昨日の戸郷さんといい、菅野さんもそうですし、凄い粘って粘ってっていうところで。そこをブルペンで見てて凄い気合が入るというか、自分としても気持ちが入ってましたし、それをマウンドで表現できて、そこが良かったなと思ってます」。先輩たちの魂がこもった投球にも力をもらった。

 西舘は4月25日の中日戦(東京D)でデビューから無失点のまま10試合連続ホールドをマーク。セ・リーグ新人最多記録に並んだ。開幕デビューからの10試合連続ホールドは史上初の快挙だった。

 だが、翌26日のDeNA戦(横浜)と同30日のヤクルト戦(東京D)では2試合連続で逆転を許し、プロ初黒星から2連敗。苦い経験も味わった。

 だが、長いプロ野球選手生活はまだ始まったばかり。「今は同点以上のところで投げさせてもらっていて、凄いいい経験させていただいているので、それをどんどん自分の経験として、どんどんいい方向にもっていけるように頑張りたいなと思っています」と謙虚に話す。

 ヒーローインタビュー中にはスタンドのファンから飛んだ「ガッツポーズお願いしま~す!」などの声に反応し、何度かキョロキョロしてしまう初々しい場面もあったが、「声援があってこそのこの1勝だと思いますし、これからも結果を出していけるように頑張りたいです」とはにかんだ。

 なお、プロ初勝利の記念球は「親にあげたいと思います」とキッパリ。初の交流戦に向けては「まずは自分のボールをキャッチャーのミットにどんどん投げこんでいって。結果はなるようにはなると思うので、あとは自分のピッチングができるように頑張りたいなと思います」と話していた。

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