阪神・才木 エースの風格漂う8回途中無失点の力投 巨人・菅野と堂々の投げ合い演じた「サンデー才木」

[ 2024年5月26日 19:42 ]

セ・リーグ   阪神1ー2巨人 ( 2024年5月26日    甲子園 )

<神・巨>力投する先発・才木(撮影・後藤 正志)
Photo By スポニチ

 一歩も引かない。7回1/3を投げ、7安打無失点。阪神の先発・才木は、8回1死二塁で交代を告げられるその時まで、マウンド上で攻めの投球を貫いた。

 「カウントを悪くしているわけでもなく、攻めながらの感じでいけました。あの展開でしっかりゼロでいけたのは、良かったかなと思います」

 巨人のエース・菅野と堂々たる投げ合いを演じた。2回1死一、二塁では小林を二ゴロ併殺に料理。6回2死一、二塁でも4番・岡本和を149キロ直球で右飛に仕留めた。与四死球0の結果が示す通り、常にゾーン内勝負で相手打者と対峙(たいじ)。走者を背負っても、力強い直球を主体に要所を締めた。6回まで無安打投球を続けた相手右腕に一歩も譲らぬ力投を「守備でリズムを向こうにわたさないようにと思っていた。先制点をあげなかったのは良かったかなと思います」と振り返った上で、続けた。

 「任されたイニングは最後まで投げたいと思っていた。しょうがないかなと思いますけど…投げきりたかったですね」

 勝利投手の権利を手に、救援陣へバトンを託した。入魂の106球で先発としての役割は十二分に果たした。だが満足はしない。試合後には反省の弁が口を突いて出た。「中継ぎの人に負担を掛けてしまったのが申し訳なかった」とも話した。先発を託されたからには、チームの勝敗を背負ってマウンドに立つ――。その姿勢にはエースの風格すら漂う。

 「2敗で回ってくるときもあるし、2勝で回ってくるときもあれば、1勝1敗というところで回ってくることもある。(火曜の試合につなげるという意味で)すごく大事かなと自分の中では思っている。そういう意味では今のところ、ずっといい流れで続けてこられているんで、継続してやっていけたらいいかなと思います」

 今季ここまで9試合すべて週の最終戦となる日曜のマウンドを託されてきた。そして前回登板の19日まで自身5連勝で、チームを日曜6連勝に導いていた「サンデー才木」。自身の日曜6連勝はお預けとなり、チームの連勝も止まったが、やることに変わりはない。28日から始まる交流戦へ向け、「変わらず、自分のピッチングができたらと思います」と自らに言い聞かせるかのように、言葉に力をこめた。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2024年5月26日のニュース