日本ハム・加藤貴が無四球完封 驚異のストライク率74.2% 「マダックス」惜しい101球で3勝目

[ 2024年5月26日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム5―0楽天 ( 2024年5月25日    楽天モバイル )

<楽・日>完封勝利を挙げて新庄監督(左)とハイタッチする加藤貴(撮影・木村 揚輔)
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 ストライク率。数値が高い投手ほど、好投手とされる。抜群の制球力が持ち味の日本ハム・加藤貴もその一人。4月21日ロッテ戦に続き今季2度目の完封を飾り、能力の高さを見せつけた。

 「テンポ良く投げられた。長く投げるのが先発の役目なので良かった」。精密機械のようにストライクゾーンに投げ込み、コーナーを突く。新庄監督も「ストライク先行でボール1個分、外に外したり、内に入れたり。打ちづらい。(元中日の)山本昌さんが、ああいう感じで」とうなった投球術。74.2%というストライク率で凡打の山を築いた。

 ストライク先行だから、省エネにもなる。22年4月の同じ敵地での楽天戦で100球未満での完封「マダックス」を達成。新庄監督から「カドックス」と命名された。三塁を一度も踏ませず、最終的には101球を投げて散発4安打で3勝目を挙げた。

 4年連続の無四球完封。無四球は4日のオリックス戦2回から26回1/3連続だ。「自分の持ち味というか、ゴロを打たせられた。(捕手の伏見)寅威さんと野手に助けられた」と感謝した。球団トレーナーは「体を扱うのがうまい」と証言。常に安定したフォームで投げ続けられることが再現性を高め、制球力を支える。今季の通算のストライク率は70・6%。500球以上投げた投手の中で、12球団トップに君臨している。

 チームを2連勝に導き、新庄政権最多で19年8月1日以来1759日ぶりの貯金8。首位・ソフトバンクに4・5ゲーム差と、じりじり迫る。交流戦前までの目標だった貯金11には届かないが、指揮官は「近いところまでいけたのは選手のおかげ」と目を細めた。交流戦まで残り1試合。3連勝締めも見えてきた。(田中 健人)

 ≪4年連続4度目無四死球完封≫加藤貴(日)が今季2度目の完封勝利。シーズン2完封は22年に並ぶ自己最多タイ。日本ハムで交流戦前に2完封は18年の上沢(現レッドソックス)以来、左腕では12年の武田勝以来12年ぶりとなった。また、加藤貴は21年から4年連続4度目の無四死球完封勝利。2リーグ制後、日本ハムでは土橋正幸の12度を筆頭に高橋善正、柴田保光、西崎幸広に並ぶ6位タイとなった。なお、日本ハムの無失点勝利は今季8度目。球団別では巨人、阪神の9度に次いでパ最多となっている。

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