阪神チーム8戦ぶり一発に甲子園の測定機器もビックリ? 渡辺の1号は飛距離、打球速度など表示されず…

[ 2024年5月26日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神3-0巨人 ( 2024年5月25日    甲子園 )

<神・巨>4回、渡辺は本塁打を放つ(撮影・奥 調)
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 阪神・渡辺は打った瞬間に今季1号を確信した。4回、2ボールから内角速球に反応。両手の感触、左翼へ上がった角度、降り注ぐ大歓声が教えてくれた。

 「(赤星は)コントロールがよくて、なかなか3ボールにならないと言っていたので、甘いボールだけ絞って打ちにいった」

 16日の中日戦で原口が放って以来、チーム8試合ぶり本塁打。甲子園に限れば4月27日のヤクルト戦で近本が打って以来。8試合ぶり。あまりに遠ざかりすぎて測定機器が間に合わなかったのか…。飛距離や打球速度などの数値を場内の電光掲示板に表示する従来の演出がない。待望久しい本拠地弾だった。

 佐藤輝が2軍降格した15日以降の10試合で6度目の先発。最短復帰が見送られた“節目”の日に存在感を発揮した。岡田監督から「今一番、練習の時から調子いい」と評価され、戸郷にノーヒットノーランを喫した前夜も8回2死で代打出場。「右(投手)なんか、もう関係ないよ。(24日は)普通あんなところで代打を出せへんけどな」。投手の左右を問わない三塁固定も示唆されるほど信頼を得た。

 「得点圏で打てないことが多かった。反省しないと。試合は続くので、そういった場面で結果を出せるようにやっていく」

 2月の実戦で結果を残せず、キャンプ終了と同時に2軍へ。3月2、3日の日本ハムとのオープン戦で慣れ親しんだ札幌ドームに帰還できなかった。「行きたかった…」。悔恨を胸に秘め、鳴尾浜球場で泥まみれ。守備を徹底的に鍛え直し、打撃も好調時と比較するなど修正した。

 昇格即三塁で先発した15日の中日戦では奇跡も起きた。3回に不規則に変化した中田の強烈なゴロを、体勢を崩して捕球。「そらした…と思ったら、グラブに入っていた」。黙々と晴れ舞台を目指した日々に野球の神様がほほ笑んだ。「後ろと前をつなぐのが5、6番だと思っている。いい形で後ろにつなげることを意識してやっていく」。巡ってきた三塁の座を誰にも渡さない。 (八木 勇磨)

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