阪神・森下 ノーノーの呪縛解く初回安打に適時打も 岡田監督まだ不満!?「奮起まではいかんなあ」

[ 2024年5月26日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神3-0巨人 ( 2024年5月25日    甲子園 )

<神・巨>勝利し、タッチを交わす森下(中央、背番1)ら阪神ナイン(撮影・後藤 大輝)
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 阪神・森下翔太外野手(23)が25日の巨人戦で2安打1打点の活躍を見せ、戸郷に前夜ノーヒットノーランを許した屈辱を晴らす勝利に導いた。初回2死からの初安打で呪縛を解き、5回には3点目の中前適時打。岡田彰布監督(66)の奮起指令に応えた。甲子園デーゲームは今季7戦全勝。日本ハム戦で始まる28日からの交流戦へ首位で突入することが確定した。

 ノーヒットノーランを喫した翌日の重苦しい空気を、森下が初回に振り払った。赤星のシュートを捉えた鋭い一打が二塁手・吉川のグラブをはじいて中前へ抜けた。2球前には1死一塁からのヒットエンドランに反応できず、ハーフスイングでの空振りで中野の二盗失敗を誘発。作戦ミスも挽回し、今季最多4万2608人を集めた本拠地を呪縛から解き放った。

 「昨日のことは昨日のこと。切り替えていつも通り準備した。143試合ある中の1試合なので」

 引きずっていないことを、3試合10打席ぶりの安打で証明した。最初の1本が眠っていた猛虎を起こし、各打者に安打がポツポツと生まれた。2点優勢の5回2死には犠打で進んだ走者を二塁に置き、2番手・井上の真ん中付近の初球カットボールを捉えて中前適時打を浴びせた。

 「甘い球が来たら初球からいくつもりだった。(狙う)高さを上げて絞っていた」

 3点目を取るのは実に5試合ぶり。岡田監督は「そら、3点目は大きかったよ」と勝因として認めながら、もろ手を挙げての賛辞を控えた。初回の失敗が気に障った。

 「初回からホンマ、怒ったけど。バットを振らんと。あそこを簡単に見送ったからな」

 2打席目の3回無死一塁では初球に再び同じサインを命じた。ゴロを意識したような打ち方で三塁線へのファウル。長期的視点に立った教育の意味があったことを明かした。

 「このサインはこういうものだと、一回分からせるために出したんや。打つだけじゃアカンからな、3番は。つなぎとかいろんな意味で、何でもできないとな」

 長い球団史でノーヒットノーランを許した次の試合は9勝3敗。前夜に岡田監督が「どれだけバッターが奮起するかやろうな」と求めた通り今回も反発力を見せた。ただ、森下への評価と同様に8安打3得点では合格点を出さなかった。「奮起まではいかんなあ。明日(26日)、点を取ったら、奮起って言えるなあ」。辛口の将を満足させる快勝で交流戦を迎えたい。(倉世古 洋平)

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