オリックス山岡が下した重い決断 常勝チームへ…欠かせない“万全”背番号19の存在

[ 2021年9月25日 09:00 ]

オリックス・山岡泰輔

 気が重くて仕方がない取材だった。9月中旬のこと。コロナ禍で対面取材ができない中で、「電話には、たぶん出ないだろうな」と分かっていたのでLINE(ライン)した。

 「17日に決断したと聞きました」

 返事はすぐに来た。

 今月17日に右肘クリーニング手術を受けたオリックス・山岡泰輔投手(26)だ。山岡は僕からの電話には出なかったし、LINEでも“僕からは言うことはないです”と明かさなかった。何度も「オリックスで優勝したい」と口にするのを聞いてきた。ロッテと首位争いを繰り広げる中で、チームの力になれない悔しさを思うと胸が詰まった。記者としては駄目だったと思う。だけど、肘にメスを入れるという重い決断をした右腕に、「書くよ」とは言えなかった。

 「とにかくオリックスで勝ちたい。オリックスでCSに出たいし、オリックスで優勝したい」。ド派手な髪色や甘いマスクからは想像できないほど、山岡の内面は熱い。山本や田嶋、宮城と若手揃いの先発陣をまとめて引っ張ってきた。チームで唯一、開幕直後から2週連続中5日登板を託されて「チームのためにやるだけですから」と腕を振ってきた。

 ほっともっと神戸での主催試合では練習後に一塁側スタンド席から引き揚げ、その道すがらクレープを自腹購入してチームやスタッフ、「BsGirls」に振る舞うのが恒例。今年5月15日の楽天戦でも差し入れた。「チームのためにできることは何でもしたい」。オリックスで優勝したい思いからだった。

 9月22日、26歳の誕生日を迎えた山岡にLINEした。笑顔の顔文字が添えられ、「ありがとうございます」と返ってきた。一般的に全治2カ月程度と言われる。11月20日開幕の日本シリーズには間に合う可能性はあり、期待したい反面、個人的には無理してほしくないとも思う。2年連続最下位からの急激な上昇曲線を描くオリックス。来季以降を含めてこのまま常勝チームになるためには、万全の背番号19の存在は絶対に欠かせない。(記者コラム・湯澤 涼)

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