阪神・中野 サヨナラ負け危機救った「神バックホーム」 敵将も脱帽「スーパープレー」でドロー

[ 2021年9月25日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神6-6巨人 ( 2021年9月24日    東京D )

<巨・神(20)> 9回1死満塁、中野は丸の打球を好捕(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 阪神は24日の巨人戦で6―6と譲らず、今季初めて2戦連続引き分けとなった。9回1死満塁の守備で、中野拓夢内野手(25)が丸の安打性のゴロをスーパーキャッチ。絶体絶命の危機を救い、執念のドローに導いた。試合前には矢野燿大監督(52)が異例の全体ミーティングを開いて熱弁し、本格的優勝争いを前にチームの結束を固めた。

 
1メートル71の全身バネのような肉体が、驚異的反応で白球に飛びついた。同点の9回裏1死満塁。絶体絶命の場面で中野が見事な横っ跳び。丸の三遊間に抜けそうなゴロをスーパーキャッチするとすぐに本塁へ送球し、増田大のサヨナラのホームインを阻止してみせた。

 「1点与えたら終わりの場面で、自分としても割り切って守ろうと思っていた。(坂本)誠志郎さんがいいカバーをしてくれたんで、良かったです」

 もし阪神が優勝するなら、今季のベストプレー候補となるに違いない。それだけのビッグプレーだった。前進守備で、身体から2~3メートル離れたところで弾んだゴロを捕球するのは、至難の業。なおかつ、すぐに立ち上がって送球した。やや一塁方向にそれて原監督にリクエストされたが、捕手・坂本の足がしっかりとベース上に残っていた。敵将は「スーパープレーみたいな(好守)」とうなった。

 プレーそのもの以上に価値があるのは、チームの大ダメージを防いだことだ。スアレスは前日23日の中日戦で2失点し、今季初めてセーブ機会で失敗。絶対的守護神が2戦連続失点となれば、今後の優勝争いに暗雲が漂うところだった。宿敵との3連戦初戦でエース・西勇の先発試合。最大3点差から、土壇場の9回に追いつく粘りを見せていた。あらゆる意味で、絶対に落とせない一戦だった。最後は中田の遊直をしっかり処理した中野も、前だけを向いた。

 「いい引き分けになったので、勝ちきれるように明日から頑張ります」

 もちろん、矢野監督も賛辞を惜しまない。「あれはバウンドを合わせるのも難しい。誠志郎も粘って捕ってくれたんで。個人個人が素晴らしい、そういうプレーだった」。優勝を争う宿敵の敵地での3連戦となり、この日の練習前には全体ミーティングを開いた。

 「もう1回、オレに何が出来るのかなと考えて。特別なことは思い浮かばないし、今すぐ調子を上げてやれる力も残念だけどない。でも、監督をさせてもらって大事にしていた部分。全員が“オレがやる”というね。今までトップに立っていたから“それを守らなあかん”と、オレ自身も思っているし。でも、オレらはチャレンジしてこそのチームだと」

 本格的な優勝争いを前に、熱く訴えた日の執念のドロー。悲願成就へ、しびれるような毎日が始まった。(山添 晴治)

 ○…阪神の2試合連続引き分けは83年7月12、13日の巨人戦(甲子園)以来38年ぶり。25日も引き分けて3試合連続なら64年8月以来57年ぶりの球団タイ記録。全体でも今季4月25、27、28日のオリックスまで過去10度あったプロ野球記録に並ぶ。

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「新庄剛志」特集記事

2021年9月25日のニュース