赤星憲広氏 阪神、巨人ともに「もったいない走塁」で白星逃す 千金打サンズもガッツポーズが早かった

[ 2021年9月25日 08:00 ]

セ・リーグ   阪神6-6巨人 ( 2021年9月24日    東京D )

赤星憲広氏
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 【赤星憲広 視点】本当に見応えある試合で、いいプレーもたくさんあったが、両軍とももったいない走塁で勝てるチャンスをものにできなかったともいえる。9回にサンズは中堅フェンス直撃の同点二塁打をよく打ったが、二塁ベースを回ったところで喜びすぎて、カットに入った吉川の本塁送球が高いのをみても三塁へ進んでいなかった。チームの敗戦を救う値千金の適時打であることは間違いないが、無死三塁としておけば勝ち越せる可能性はグッと上がる。まだプレーは途切れていなかったのに、ガッツポーズをするのが少し早かった。

 巨人は9回裏、1死二塁で岡本和の右中間寄りの中前打で代走のスペシャリスト増田大が三塁でストップ。背中の後ろの打球で判断は簡単ではないが、中堅・近本の左中間寄りのポジショニングを頭に入れていれば生還できた。さらに1死満塁で丸の三遊間のゴロで本塁封殺となったが、ほんの少しだが一歩目が遅かった。いずれも走塁ミスとは呼べないが、中野のスーパープレーを超える、超スーパー走塁ができる増田大なだけに、2度のスタート遅れは、全然らしくはなかった。

 阪神の6番サンズ、7番佐藤輝、巨人の6番丸、7番中田。下位打線に入った打撃不振の4選手に当たりが戻るかどうかが2、3戦目にもつながる。佐藤輝は、甲子園よりは本塁打が出やすく力を抜いてスイングができる東京ドームで一変できるとみていたが、1打席目にその兆しは感じたが2打席以降はボール球を振っていたのでまだ確信はできない。サンズが最後に1本出たが、逆に丸を目覚めさせてしまったので要注意だろう。

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