鳴門 3年連続で夏の徳島王者、9回3点差逆転 積み重ねてきた努力で接戦制した

[ 2020年8月5日 20:22 ]

徳島県高校優勝野球大会決勝   鳴門7―6徳島商 ( 2020年8月5日    オロナミンC )

<鳴門・徳島商>優勝が決まった瞬間、雄叫びを上げながらマウンド上で歓喜の輪をつくる鳴門ナイン
Photo By スポニチ

 鳴門が徳島商との伝統校対決を制して3年連続で夏の徳島王者に輝いた。鳴門は3―6で迎えた9回、先頭の7番・大塚海斗(2年)が遊撃内野安打で出塁し、四球と1番・田口史樹主将(3年)の右前打で1死満塁の好機を築くと、5回の第3打席で左翼ポール直撃のソロ本塁打を放った2番・岸本拓也(2年)が右中間を破る二塁打で同点。その後、敵失を突いて打のヒーロー・岸本が勝ち越しのホームを踏んだ。

 守っては1メートル69の小さなエース右腕・藤中壮太(3年)が奮闘。3―0で迎えた6回に4連打を含む6安打を浴びて5点を失うなど、7回で昨秋のエース・坂田滉太(3年)にマウンドを譲ったが、その坂田が1イニングを無失点に抑え、土壇場の9回には打撃陣が奮起して3点差を一気に逆転。9回に再びマウンドに上がったエースに再び戦う勇気を与えた。

 「今年はノーシードから強豪校のゾーンを勝ち上がってきました。新チームを結成してからずっと夏の3連覇を目標にしてたのでホントうれしいです。9回には野手陣に助けてもらって坂田の救援にも……」

 藤中が最後の打者に投じた高校最後の1球は145キロの快速球だった。2回に右手首に死球を受けるアクシデントがあり、球数は100球を超えていたが、それまでの自己最速を2キロ上回る生涯最高の真っすぐだった。

 「やっぱり練習ですよ。ランニングにしろ、素振りにしろ、よそのチームよりはやってきたはず。何で負けなきゃいけないんだ。そう思うんだったら冬の練習を思い出せ。そう選手には言いました」と森脇稔監督。コロナ禍の中でも積み重ねてきた努力が粘りが身上の徳島商を上回る粘り強さを生み出した。

続きを表示

2020年8月5日のニュース