佐倉 夏初の「聖地」長嶋球場で躍動12点!高橋伯主将“ミスター魂”で4回気迫の3点打

[ 2020年8月5日 05:30 ]

千葉大会・2回戦   佐倉12―0四街道北 ( 2020年8月4日    長嶋茂雄記念岩名 )

<佐倉・四街道北>長嶋茂雄記念岩名球場で力投する佐倉・長谷川(撮影・西川祐介)
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 ミスターの「聖地」で勝った。都道府県高野連が独自に開催する代替大会は4日、全国で71試合が行われた。千葉では巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(84)の母校・佐倉が、2回戦で四街道北に12―0の7回コールドで快勝。代替大会になったことで夏は初めて「長嶋茂雄記念岩名球場」でプレーし、偉大なOBに白星を届けた。

 ランニング本塁打3本を放ったミスターの姿が重なった。中堅手の頭上を越える当たりで、3番の主将・高橋伯宇(ともたか=3年)が懸命に走る。一気に本塁へ。わずかの差でアウトになったが、3―0の4回無死満塁から走者一掃となるダメ押しの三塁打を放った。

 「地元で、この球場で最後の大会をここでできるのはありがたいことだと思います」

 佐倉ナインにとって「聖地」と言える長嶋茂雄記念岩名球場。春季と秋季の地区大会で使われたことはあったが、夏はなかった。今年の代替大会では新型コロナウイルスの感染リスク軽減で組み合わせが地区別になり、12試合が組まれた。佐倉は練習試合などでも使う慣れ親しんだ場所だ。打線は13安打12得点と爆発し、投げても長谷川柚介(ゆうすけ=3年)が高橋伯の好リードで5回2死まで無安打の快投。7回参考ながら2安打完封し「相手よりも使っている回数も多い。自分たちの球場だと思ってやった」と胸を張った。

 高橋伯は小6の時、この球場で行われた「長嶋茂雄少年野球教室」に参加。直接指導はかなわなかったが「高齢になっていたけど、大きくて、プロ野球選手だったという貫禄があった」と振り返る。昨秋から佐倉のユニホームの上着の裾に長嶋氏の背番号である「3」の小さなタグが縫い付けられており「ミスター魂」を継承してこの特別な夏を戦う。

 「気を引き締めてしっかり守って、チャンスで一本出して接戦で勝っていきたい」と高橋伯。自分たちの庭で戦える2試合を勝ち抜く。栄光の「3」とともに。(春川 英樹)

 ▽長嶋茂雄記念岩名球場 千葉県佐倉市の岩名運動公園内にある野球場で1982年に開場。13年7月12日に岩名球場から名称を変更した。正式名称として「長嶋」の名前を冠した球場は全国で初めて。同日に同球場で行われた佐倉市民栄誉賞の表彰式に出席した長嶋氏は黒色のオープンカーで入場。「永遠に、立派な球場になるように願っています」とあいさつし、約3100人の観客を沸かせた。

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