明石商、サヨナラスクイズで8強 殊勲の河野「ここ一番の必殺の武器」

[ 2019年8月17日 05:30 ]

第101回全国高校野球選手権大会 第10日3回戦   明石商3-2宇部鴻城 ( 2019年8月16日    甲子園 )

<明石商・宇部鴻城>延長10回、サヨナラスクイズを決める明石商・河野(撮影・後藤 大輝)   
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 全ては、この時のためにやってきた。延長10回1死満塁。バントの構えをした明石商(兵庫)の河野が1球目のストライクを見逃した後、満を持してサインが出た。「一番練習してきたもの。自身を持って決められるし、ここ一番の必殺の武器」と誇るスクイズを鮮やかに決めた。

 「一、三塁のチャージが強かったし、投手前(正面)だけはダメと思ってしっかりと転がすことができた。みんなが喜んでいたから決まったんだと」

 7―1で快勝した今春選抜1回戦の国士舘戦で、河野は2点リードの6回1死三塁でスクイズを失敗(記録は投飛)。悔しさを胸に夏に向け毎日のように打撃マシンでスクイズの練習を行った。「(悪いことを)思い出したら絶対に決まらない。全て忘れていった」。三塁方向に見事に転がすと、投手池村のグラブトスも間に合わず三塁走者の安藤は滑り込むことなくホームを駆け抜けた。

 同点の2点目も緻密な攻撃で奪った。1点を追う8回、この日先発起用した先頭の宮崎が2安打目となる中前打で出塁すると、チーム一の韋駄天(いだてん)、窪田を代走起用。1死二塁、打者清水の2ボール2ストライクからノーサインで三盗に成功したが、指揮官が「投げる時に必ず本塁を見る」という左腕池村の癖を見抜いてのものだった。直後に三塁走者をスタートさせ清水が外角高めの球にバットを合わせて一塁方向にゴロを転がした。フルカウントから外してくる可能性が低くスクイズよりも成功率が高いと考えての策だった。

 初戦の2回戦・花咲徳栄戦で決勝打を放ち、この日は5回に反撃のソロ本塁打を放った主将の重宮は「接戦になれば負ける気はしなかった」と笑った。「サイン1つで試合が変わる怖さはありますが、勝てば官軍」と指揮官。“明商”の野球を貫き、一歩ずつ頂点への歩みを進める。(北野 将市)

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