戦力外通告された元中日10勝投手からのプロポーズ…“もう一度プロ野球で輝きたい”夢は2人のものに

[ 2019年8月17日 22:39 ]

元中日の若松駿太
Photo By スポニチ

 元中日で、現在BCリーグの栃木ゴールデンブレーブスに所属する若松駿太(24)が17日、TBS「バースデー」(土曜後5・00)に出演。BCリーグからプロ復帰を目指す姿を追った。

 若松は2012年にドラフト7位で中日に入団。3年目の2015年に1軍へ昇格すると、8月に月間MVPに輝くなど大ブレイク。チームトップに並ぶ10勝を挙げ、推定年俸が550万円から3600万円にまで跳ね上がった。

 ただ、成績はその年がピークで翌年は7勝止まり。2017年は1勝にとどまった。2018年には右肩痛の影響もあり、序盤から2軍暮らし。シーズンも終わる10月1日に戦力外通告を受けた。

 「もう1度10勝した年の、あの気持ちってのを味わいたい」、そんな思いを胸にBCリーグの栃木ゴールデンブレーブスへ所属。プロから声がかかるのを待ち続け、トレーニングを続けていた。ただ、NPB12球団から戦力外通告を受け、独立リーグでプレーし、プロへ復帰を果たしたのはわずか8人。その道のりは実に厳しいものだった。

 そんな苦しい状況の中、若松は知人の紹介で交際していた沙苗さん(23)にプロポーズをする。2018年、ケガで苦しんでいた時も支え続けてくれた最愛の人。栃木で再起を目指す上で「一緒に来て欲しい」という気持ちを伝えた。

 戦力外通告直後のプロポーズ。若松自身の“必ずプロ野球へ復帰してみせる”という強い決意の表れでもあった。沙苗さんは知らない土地へ移る不安もあり、答えを出せずにいた。だが、若松のプロ復帰への熱意を感じるうち「ついていかないという選択肢が一気になくなった」という。沙苗さんは結婚を決意し栃木の地へ。“もう一度プロ野球で輝きたい”という目標に向かって、2人は歩み始めた。

 沙苗さんは若松を支えるため、朝10時から夕方5時まで勤務し、6時に帰宅。練習を終えた夫のために栄養を考慮した夕食を振る舞う。その後は、若松のユニホームを洗濯。沙苗さんは手洗い、つけおき洗い、洗濯機洗いと、こだわりの工程を披露。夫によりきれいな姿で練習してもらおうと必死だった。

 若松は公式戦で好成績を収めるものの、7月31日までにプロ12球団からはどこからも声はかからず、シーズン中のプロ復帰は叶わなかった。2人の夢は12月の合同トライアウトまで持ち越し。若松は「悔しいで終わっちゃいけない。何らかの形でNPBに戻らないといけないな」と決意を新たにしていた。

続きを表示

2019年8月17日のニュース