向田、志土地コーチとの愛の力結実の金メダル 五輪後と決めていた婚姻届提出「気持ちよくいける」

[ 2021年8月7日 05:30 ]

東京五輪第15日 レスリング女子53キロ級決勝   向田真優5ー4ホウセイ玉 ( 2021年8月6日    幕張メッセ )

 女子53キロ級で優勝し、婚約者の志土地翔大コーチ(右)と日の丸を掲げる向田真優=幕張メッセ
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 試合終了後、向田の婚約者でもある志土地コーチは左拳を握りしめた。「育てたのはご家族」という理由で“向田真優”としての金メダルにこだわり、婚姻届を出すのは東京五輪後と決めていた。「(婚姻届提出は)めちゃくちゃ気持ちよくいける。最高です」と笑い「日取りはいろんな方と相談しながら考えたい」と話した。

 19年秋に2人の交際が公になってから、すぐに学校の職員を辞した。「ご法度ということは分かっていた」としつつ、「そこでお別れをする、隠すという選択肢は僕になかった。真優が人生をともにしたいと思えた人だったので、一緒に生きていくと決めた」。当初、周囲からの批判の声は厳しく「早く結婚した方が良い」ことも事実だった。それでも意志を曲げず、婚約発表で覚悟を示した。

 頂点を目指す相棒として歩んできた。自宅には表情を読み取る精神判定ソフト「メンタルチェッカー」を取り入れ、客観的な指標を練習に生かした。海外勢の映像研究はそれぞれで行い、互いの感覚をすり合わせた。自炊で体から変化し、減量に苦しむこともなくなった。「今までの真優の頑張りを思って、よく頑張ったという気持ちで涙が出ちゃいました」。目標にたどり着いたこの日、本当の意味で黄金のパートナーとなった。

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2021年8月7日のニュース