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【新体操】「凶」となった攻めの演技 決勝でもひるむことなく―田中琴乃の目

[ 2021年8月7日 18:27 ]

東京五輪第16日 新体操 ( 2021年8月7日    有明体操競技場 )

 決勝に進出した「フェアリージャパン」ですが、ひと言で言えば悔しい演技だったと思います。ボール、フープ・クラブの両種目とも、マットの外に出てしまう場外がありました。ミスがなければ5、6点は高い点数だったはずです。

 ボールでは足でのキャッチを失敗し、連携技の点数が0になり、実施でも減点されました。日本の演技は、一つ一つの技が質の高い演技構成です。一つの技が抜けるだけで、点数を大きく失ってしまうので、痛い失点になりました。

 フープ・クラブでは、フープの足投げで前に投げてしまいました。投げた瞬間に場外に出ていく軌道で、そのまま取りにいくという判断もできましたが、鈴木選手の瞬間の判断で自分が線から出ないことで0・3の減点を防ぎました。減点にならない予備手具を取りにいくという対処ができたのは、日頃からミスをした時に演技をどう続行するかを想定し、練習していたからだと思います。

 ルール変更でDスコアの上限がなくなったことで、2分30秒の演技時間でとにかく速く、難しい技を詰め込んだチームが勝つ仕組みになりました。一瞬の気の緩みも許されません。ただ、予選トップのブルガリアもミスがあったように、完璧にやり切ったチームはほとんどありません。攻めるチームほど、リスクと隣り合わせです。日本の攻めた演技は予選では「凶」とでましたが、決勝では「大吉」に変わるように、ひるむことなく、攻めた演技を出し切ってほしいです。

 メダルを獲得するには、明らかな落下のミスはできません。落下すると前後の連携技が抜けることになり、大きな減点になります。ただ、ミスをした時にいかに速く切り替えて、自分たちの演技を取り戻すかもキーになりきます。心を強く、最後まで踊り切る諦めない気持ちが必要です。(12年ロンドン五輪主将)

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