「silent」制作陣が語る地上波連ドラの魅力 最終回放送直前にプロデューサーは「本当に怖くて」

[ 2022年12月18日 14:50 ]

主人公の青羽紬を演じる川口春奈(フジテレビ提供)
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 多くの芸能人がファンを公言するなど、もはや“社会現象”と言っていいほどの大反響が続いているフジテレビの連続ドラマ「silent」(木曜後10・00)を手がける、脚本家の生方美久氏(29)、演出の風間太樹氏(31)プロデューサーの村瀬健氏(49)が18日、同局の「ボクらの時代」(日曜前7・00)にそろって出演。地上波連続ドラマに対する思いを語った。

 同作は川口演じる主人公の青羽紬(あおば・つむぎ)が、かつての恋人・Snow Manの目黒蓮演じる佐倉想(さくら・そう)と音のない世界で“出会い直す”という、切なくも温かい恋物語。放送されるごとにネットでは関連ワードがトレンドを席巻、見逃し配信も新記録を打ち立てるなど、話題とさらっている。

 村瀬氏は「今回のドラマで一つ嬉しいのが、地上波ドラマがネットフリックスとかアマゾンとかいろいろなものが出てきた中で、なかなか地上波連ドラが話題になりにくかった。その状態の中で、地上波連ドラが今回、これだけ話題になったのはフジテレビとしてすごい手応えを感じてはいる」と告白。「裏を返せば、それぐらいやばいと思ってた」と危機感も吐露した。

 風間氏は「配信に興味だったり、予算面も含めて、クリエイターも視聴者の側もその方向を向いている雰囲気は感じてはいる」ともらすと、生方氏は「私はフジテレビに恩があるからとか全く関係なく、そもそも地上波の連ドラが好きで、一番のドラマが好きになった原体験が小学生の時に夕方に再放送やっている月9とかを学校終わって、それが見たいから急いで帰って、録画もしておいて、それを繰り返し見るみたいな、その時は再放送だから平日毎日だけど、中学生、高校生になってからは毎週この曜日の何時から見るのが楽しみで、そうやって見るのが小さい頃から当たり前になっていた」と振り返った。

 そのうえで、連ドラには「こだわっていきたい」という生方氏。「『silent』を作っていても1話をどこで終わらせるのかって話も、そこからの1週間、待つのを楽しみにしてもらったりっていう期間でもある。それは一挙配信では味わえないこと。そのリアルタイム感とか、自分の好きな脚本家さんの連ドラとか見ていても、リアルタイムでこの人の連ドラを見られることがうれしいんですよね。過去の名作を一挙に見るよりも、この時代の今作られてたものが見られるのがうれしいから、そう思ってくれる人が増えるといいなって、地上波の連ドラは作っていきたい」と思いを明かした。

 村瀬氏は連ドラの良さの1つとして、放送への反響をリアルタイムで反省できることも挙げた。風間氏もこれには「(いい)反響がなければ思いっきりのある、というか、挑戦的にはやれなかった。そういう演出するうえで、追い風になってくれるというか、興味を長い1カットに対しても向けてくれるとか、そういう受け取り方はしていますね」と、話題となった5話での長回しの演出なども反響があってこそと撮られているとした。

 いよいよ22日に最終回を迎える同作。風間氏が「緊張します、すごく」ともらせば、村瀬氏も「(緊張)するよね。本当に最終回は怖くて…」と吐露。「今回は割と信じてるんだけど、どうやったって、ああすれば良かったって言われる、最終回って。どうしてもみんな思いがあるから。(今回は)きっと視聴者の方々が“一番良かった”“『silent』ってドラマを見て良かった”と言ってもらえる最終回になると信じている、今は」と自信を見せた。

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