「silent」プロデューサーが語る脚本家の魅力 本人は意識せずに生まれる“伏線”「構成うまいなと」

[ 2022年12月18日 12:55 ]

主人公の青羽紬を演じる川口春奈(フジテレビ提供)
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 多くの芸能人がファンを公言するなど、もはや“社会現象”と言っていいほどの大反響が続いているフジテレビの連続ドラマ「silent」(木曜後10・00)を手がける、脚本家の生方美久氏(29)、演出の風間太樹氏(31)プロデューサーの村瀬健氏(49)が18日、同局の「ボクらの時代」(日曜前7・00)にそろって出演。ドラマ「silent」の作り方について語り合った。

 生方氏は2021年の「フジテレビヤングシナリオ大賞」で大賞を受賞し、本作が連続ドラマデビュー。風間氏は若手ながらこれまでテレビ東京「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」、フジテレビ「脚本芸人」などの注目作を多数演出し、本作がゴールデン・プライム帯での初演出となった。村瀬氏は日本テレビを経てフジテレビに入社し、これまで「信長協奏曲」「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」「14歳の母」といった数々の話題作を手がけてきた。

 村瀬氏は生方氏抜てきの理由を2つ挙げた。生方氏が大賞を受賞したヤングシナリオ大賞の審査員を務めており「最初1ページから、何ならあらすじを見た時にもういいなと思って。そのあと、頭から読んでいってすぐに引き込まれて、読み終わって、ちょっと泣いてた」と回顧。そんな様子に妻から「そんなふうにあなたがなるの珍しいね」と言われるほどだったといい、「読んだ時にジーンと来て。講評を書く時に“これが大賞です”ってもう書いて。自分では満点付けて送ったわけ。それぐらい、読んだ時に他との違いが明確にあった」と明かした。

 その具体的な理由の1つは「セリフ」だとし、「この人にしか書けない、セリフだなって感じた」と説明。もう1つは「構成力」だとし「1時間の中で起承転結」があると評価した。

 「silentでは脚本の“伏線”も話題となっているが、これには生方氏は「あったかな…」と困惑。村瀬氏も「本人(の自覚は)ないのに結果、伏線になるって。(シナリオ大賞の時に)それがもうあったの。構成うまいなと思って」と振り返り「このセリフ力と構成力があったら、絶対に面白い連ドラができるなって思ったんで、すぐに連絡して“一緒にやろう”って。何も決まってなかったけど、とりあえず何か企画やろうってやり始めた」と振り返った。

 風間氏も「(脚本を)読んでいく中でどう表現するかみたいなことって、あまり無理なく、自分の中で考えが尽くせたというか、オファーをいただいて、やる決断をしたのは村瀬さんの誘いっていうのもあるけど、シナリオが好きになってお受けしたのが大きかった」と話した。

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