玉川徹氏 知床観光船事故、国交省の甘いチェックに「命にかかわるようなものはちゃんとチェックを」

[ 2022年5月20日 13:36 ]

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 テレビ朝日の玉川徹氏が20日、同局「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)に出演。北海道・知床沖の観光船「KAZU 1(カズワン)」の沈没事故で、国土交通省が、運航会社「知床遊覧船」が昨年の事故後、監査を受けて改善を報告したにもかかわらず、今回の事故を起こしたとして「事業者に対する監査の在り方を反省し、見直しも議論する」との見解を示していることに言及した。

 国交省は、聞き取りや文書のチェックで改善したと判断し、同社の実態を見抜けなかったとして、確認方法の強化を検討する。今年4月23日の沈没事故では、運航管理者の桂田精一社長(58)が事務所を離れ、運航管理補助者もおらず、船と陸上との通信手段としていた携帯電話は航路の大半で通信エリア外だった。船舶安全法で認められないアマチュア無線を使っていたことも判明している。国交省は監査で、アマチュア無線の使用や出航判断に関する記録の不備を確認し、連絡体制の構築など改善を指導。北海道運輸局は改善策が実施されているか抜き打ちで確認し、桂田社長が聞き取りで「安全があっての商売」「安全運航に努める」と話したことなどから「安全と法令順守意識が向上した」と結論付けていた。同社を巡っては、沈没事故の3日前、国の代行機関による船舶検査で、船長の「つながる」という説明を受け、衛星電話から実際はつながりにくい携帯電話への変更も認めていた。

 玉川氏は「国の監督の在り方の問題だと思う」とし、「大きく分けると届け出制と許可制に分かれるんですけれども、許可制の場合には、簡単に言うと何らかのチェックをするということですよね。これは許可制だったはずなので、当然ながらチェックをするんですけれども、実体としてはほぼ届け出制みたいな形になっていたということですよね。在り方っていうのはいろんなところで議論を呼んでいて、例えばそこまで許可制で細かいところにまで突っ込んできて調べてどうすんだというようなところまで細かく細かく、それでもビジネスに参入しにくいっていうものがある一方で、こういう命にかかわるようなものは本当にちゃんとチェックしなければいけないところが、こんなほぼ届け出みたいな感じになってたっていう…。これじゃダメですよね、国は」と自身の見解を述べた。

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2022年5月20日のニュース