藤井叡王 初防衛に王手 タイトル戦12連勝に伸ばす 叡王戦第2局

[ 2022年5月16日 05:00 ]

叡王戦第2局、感想戦で笑顔の藤井叡王(日本将棋連盟提供)
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 藤井聡太叡王(19)=王将、竜王、王位、棋聖含む5冠=が出口若武六段(27)を挑戦者に迎える第7期叡王戦第2局は15日、名古屋市で指され、千日手指し直しの末、藤井が75手で勝った。対戦成績を2勝とし、初防衛に王手。叡王戦がタイトル戦に昇格して以降の過去4期、いずれも上座に座る棋士が敗退し、まだ防衛がないジンクスの打破へも接近した。

 「途中失敗した。千日手は仕方ないのかなと思った」。74手での千日手成立後、30分の休憩を経て再開した指し直し局。「踏み込んでいったがリスクの多い指し方だった」。終局後、振り返った29手目、敵陣への角の打ち込み。「見落としてしまった。もう少し粘る順があった気がした」と出口を嘆かせた機敏な決断が、連勝を引き寄せた。

 「内容をしっかり振り返って次につなげたい」。昨年8月、王位戦第5局以降のタイトル戦での連勝も12に伸ばし、24日の千葉県柏市での第3局を見据えた。

 第3期から毎年、新叡王の誕生が続いた。持ち時間4時間の1日制。考慮時間が1分未満切り捨てにならず、全て加算される短期決戦が理由とみられる。それでも、藤井なら――。そう思わせる、自在の指し回しだった。

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2022年5月16日のニュース