米国 連覇へ打撃爆発14安打14点でキューバ圧倒 “恐怖の9番”ターナー2発4打点

[ 2023年3月21日 04:30 ]

WBC準決勝   米国14-2キューバ ( 2023年3月19日    マイアミ )

<米国・キューバ>初回、逆転2ランを放ち迎えられるゴールドシュミット(左から2人目)(撮影・会津 智海)
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 米国が14安打14得点とキューバを圧倒。主役は前夜に決勝の満塁弾を放った恐怖の9番打者・ターナーだ。2回にソロアーチ、6回に3ランと3安打4打点。「頼れる打者が控えているから、頑張ろうとしすぎる必要はないんだ」。1次ラウンドは2戦目でメキシコに敗れたが、以降4試合で計38得点。試合を重ね、スター軍団が調子を上げてきた。

 ヌートバーの同僚であるカージナルス勢も躍動した。初回に逆転2ランを放った3番ゴールドシュミットは「流れを取り戻すことができた」。4番アレナドと2安打で競演した。投げてはウェインライトとマイコラスの2人で8回まで担い、救援陣を温存させた。

 1日の休養を経て、2連覇を懸けて決勝に臨む。マーク・デローサ監督は、昨季13勝の右腕ケリー(ダイヤモンドバックス)の先発起用を示唆。「考えるべきはリリーフ陣をいかにつぎ込むかだけだ」と、攻守に万全の状態を整えた。(杉浦大介通信員)

 ≪ターナー 大会記録にあと1本&2打点≫ターナーの大会4本塁打は米国代表としては新記録で、10打点は06年のケン・グリフィー、13年のデービッド・ライトに並ぶ最多記録。大会記録は06年李承(火ヘンに華)(イ・スンヨプ=韓国)の5本塁打、17年バレンティン(オランダ)の12打点。

 ≪日系ヒガシオカも出場「決勝には日本が来るんじゃ…」≫米国代表で日系4世の捕手ヒガシオカが、9回の守備から出場。無失点リードで締めた。所属するヤンキースでは田中将(現楽天)ともバッテリーを組んだ32歳。親子丼が好物で、カリフォルニア州育ちながら日本人の生真面目さも持った好漢は、「決勝には日本が来るんじゃないかな。彼らは常に力を発揮してくるからね」と思いをはせていた。

 ▼キューバ アルマンド・ヨンソン監督(大敗で06年以来の決勝進出を逃し)厳しい結果だ。投手陣が良くなかった。相手に偉大な選手が多くいて役割を果たしていた。

 ≪キューバ系移民乱入 試合3度中断≫WBCでは初顔合わせとなった米国とキューバの準決勝で、キューバ系移民とみられる観客のグラウンドへの乱入が相次ぎ、試合が3度中断した。乱入者は21年7月の同国政府への抗議デモで拘束された市民の解放を求めるメッセージを掲げ、球場スタッフに取り押さえられた。1959年のキューバ革命以降、マイアミには社会主義への反対派が亡命し「リトルハバナ」と呼ばれるキューバ人街が形成される。試合前には数十人の集団が、球場周辺でキューバ代表のWBC参加を批判するデモ活動を行った。

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